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新城選手
トレーニングキャンプではスプリンターグループ(本人の言葉を借りると「年寄り組」)に振り分けられたと言うが、実際のレースではクライマーもサポートする。「『どちらつかず』という表現は変ですけど、スプリンターとクライマーの両方をアシストするのが僕の仕事です。だから両方とよく話しますね」と、コースを問わずに役目を与えられることが多い新城。
2009年のブイグテレコム時代から数えて、新城はこれまで12シーズンをヨーロッパに拠点を置いて活動してきた。チームバン時代や梅丹本舗時代を含めると15シーズン。その間、新城はオフシーズンを除いて1年の大半をフランスとタイで過ごしてきた。
タイ?そう、新城のオフシーズンと言えば、タイでの長期的な個人トレーニングキャンプを行うのが常だった。真冬でも暖かいタイでたっぷりと乗り込み、すっかり日焼けして絞れた状態でシーズンインを迎えるのが新城スタイル。しかし2021年は状況が異なる。「プロ選手になってから初めてタイ合宿に行かない年になりました」と、主に東京でトレーニングをこなした新城は笑う。
トレーニング環境の変化がパフォーマンスに影響を及ぼすのではと心配されるが、本人は冷静に状況を読み、シーズンインに向けて準備を続けていた。「2週間の隔離もありましたし、ビザも必要だったり、トレーニングキャンプもあったので、タイに行くタイミングがなかった。いつもなら10月にシーズンが終わって、11月は休んで、12月にトレーニングを再開して、1月のシーズンインまでに準備期間1月半でコンディションを作らないといけなかったんですが、今年はシーズンインが3月なので、準備期間が3ヶ月も取れるんですね。ダウンアンダーや南米のレースがなくて、10年前のような、伝統的なカレンダーに戻りましたね。僕は10年前のカレンダーを経験しているので、一周して戻ってきた感じです。でも10年前を経験している選手が周りにいなくなってきました(笑)」
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