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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第11ステージ】ダヴィ・ゴデュが歓喜の雄叫び!翌日に控える魔の山アングリル「殴り合いのバトルが起こるだろう」(ログリッチ)
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか大会2日目でやはり自身初のグランツール区間を手にしたソレルは、この日は2位に終わった。負けたことには「腹が立つ」けれど、ボーナスタイム6秒を回収しつつ、総合ライバルたちから軒並み59秒以上のタイムを奪えたことには満足している。総合順位も10位から6位へと大きく浮上した。
マイヨ・ロホを着るプリモシュ・ログリッチ
メイン集団がスピードを上げたのは残り2kmを切ってから。しかし圧倒的な数的優位を誇ったユンボが完璧に制御を続け、総合15位のアレクサンドル・ウラソフが抜け出した以外は、危険な動きは皆無だった。最終的にゴデュから1分03秒遅れ(ソレルから59秒遅れ)で総合3位ダニエル・マーティン、5位エンリク・マス、2位カラパス、総合首位ログリッチが順に山頂になだれ込んだ。総合4位ヒュー・カーシーはさらに7秒遅れて1日を終えたが、総合1位から5位の順番に変動はなかった。
また総合7位だったチャベスが14位に陥落し、その14位からゴデュは2つ順位を上げている。マルタンも総合19位から17位に上昇するのだが、むしろ区間5位に滑り込めたことのほうが重要だ。ウラソフの追い上げを3秒差でぎりぎりかわし、山岳ポイント最後の1ptを手に入れた。マルタンは今区間だけで23ptをかき集め、山岳賞2位以下に26pt差をつけた。
「あと1週間しがみついて、最大限を尽くし、マドリードで最高の成果を手に入れたい」(マルタン)
ポイントを追い続けたマルタンが体力を惜しみなく消費した一方で、ソレル以外の総合勢はむしろ体力を最大限温存した。すべては翌日のアングリル大戦のために。
「数々のアタックが起こるはずだし、なにより殴り合いのバトルが起こるだろう。僕は今まで1度もアングリルに登ったことはない。でも自信はある」(ログリッチ)
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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