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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第8ステージ】ログリッチが大会史上初のモンカルビリョ覇者に「勝つというのはいつだって気持ちがいいものだね」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかモビスターが牽引するプロトン
あのまま逃げ切りを許すつもりだったのだろうか。とにかくこの状況に、カハルラル・セグロスRGAは満足できなかった。残り67kmでタンデムアタックを打つと、2人で飛び出した。エクトル・サエスは猛烈に牽引した。前方へと発射されたホアン・ガルシアは、前の7人をとらえるべく必死に奮闘した。
ただ残念ながら、すべては無駄な努力に終わる。ほんの10kmほど先で、メイン集団は突如としてスピードを上げるのだ。のんびりムードにしびれを切らしたのは、モビスターだった。
「かなり退屈でゆっくりとしたなスタートだった。もちろんステージが静かに始まるのは、嫌いじゃない。でもモビスターがペースを上げた時、実は嬉しかった。すでに調子の良さを実感していたから」(ログリッチ)
残り58km、イネオスを最前列から文字通り「押しのけた」モビスターは、全員で隊列を組み上げた。2級峠のふもとで猛烈に速度を上げると、メイン集団を小さく切り刻みつつ、前方との距離をどんどん縮めていく。もちろんガルシアもあっさり飲み込んだ。最終峠の、全長8.5kmの山道を上り始めた直後には、序盤からの逃げもひとり残らず回収した。
平均勾配9.2%のモンカルビリョ峠が、ブエルタのプロトンに、史上初めてその恐るべき姿を披露した。40年生きてきたアレハンドロ・バルベルデさえ、いまだかつて登ったことがなかったという。
見知らぬ山道で、モビスターは早々にアシストを使い尽くした。残り7kmで、残すは「総合トップ10圏内のトリオエース」、つまり5位エンリク・マス、7位マルク・ソレル、そして9位バルベルデのみ。だから大ベテランは、前日同様、自己を犠牲にすることに決めた。そもそも「今日はマスの日」と予想していた元世界王者は、残り6.7km、あらゆる総合上位に先駆けて加速を切る。
イネオスのアシストは穴を埋められなかった。代わりにユンボ・ヴィスマが速やかにバルベルデを回収した。そのままロベルト・ヘーシンクが最前列に立つと、速いテンポを刻み始めた。そもそもイネオス3人、モビスター3人、EFエデュケーションファースト2人、イスラエル・スタートアップネーションズにいたっては3位ダニエル・マーティン以外誰か残っているのかいないのかさえ分からない局面まで来ているというのに、ユンボはいまだ6人も先頭集団に残していた。
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