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【Cycle*2020 リエージュ~バストーニュ~リエージュ:レビュー】超豪華な顔ぶれによる最高の戦いはエンディングもドラマチック!「信じることを絶対に止めてはだめなんだ。」(ログリッチ)
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか「スプリントに向けて最大限に集中しようと心がけた。でも集中力を切らさぬよう走り続けるのに、かなりの精神力を要した。このジャージを纏うことの重圧はどんどん大きくなっていったし、当然だけど全員が僕の敵だった」(アラフィリップ)
1年前のアムステル・ゴールドレースのように、MVDPが追いついてくることはなかった。代わりに同集団から飛び出してきたもう1人のスロベニア人(いや、ジュニア世界選を勝ち取った翌年にU23世界選を制覇し、スロベニア人としてはむしろ2人より先に世界を驚愕させた)マテイ・モホリッチが、フィニッシュ400mで4人をとらえた。その後輪にすかさず飛び乗んだアラフィリップは、ライン手前200mで決定的な加速を切った。
全てが上手く行っていれば、この日のゴール写真は、一生アラフィリップ家の居間に飾られるであろう宝物となったはずだ。マイヨ・アルカンシェルで出場した初めてのレースで、初めてのリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ制覇となるはずだったのだから..。
しかしアラフィリップは2つの重大なミスを犯した。1つ目が右フェンス際から突如として左へ流れると、背後にいたヒルシの進行を邪魔し、軽くホイールに接触してしまったこと。同様にヒルシの後輪にいたポガチャルも減速を余儀なくされる。2つ目は4番手から右側にスプリントを切ったログリッチを顧みることなく、残り15mほどで悠々と両手を上げてしまったこと。
真実はハンドルを投げたログリッチにぎりぎりでさされ、ラインを越えたのは2番手でしかなかった。しかもスプリント中に危険走行があったとして、同フィニッシュ集団内の最下位=5位へと降格処分を受けた。
「失望なんてキャリア中に何度も味わってきたし、この先もたくさん味わっていく。言い訳するつもりはない。ただ実際のところ、自分としては、それほど大きく波打った感覚はなかった。ヒルシには心から謝罪したい」(アラフィリップ)
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