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【宮本あさかのツール2020 レースレポート】歴史に刻まれる《世紀の逆転劇》。若者は美しく、そして残酷に、異次元の走りで全てを奪い取る「これがレース。僕らはみんな勝つために走っている」(ポガチャル) / 第20ステージ
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか出走146選手中で唯一の55分台という異次元の速さでーー55分55秒21秒ーーポガチャルは今大会3つ目のステージ優勝を手に入れた。2位デュムランに1分21秒、最終走者ログリッチには1分56秒の大差をつけた。朝には57秒あった遅れは、夜には59秒リードに変わり、最終ステージでは生まれて初めて黄色いジャージに袖を通す。
「子供じみた夢なんだけど、僕の夢は、単にツール・ド・フランスに出場することだったんだ。それが今や、あと少しで大会を勝ち取るところまで来ている。信じられないね」(ポガチャル)
ツール史上2番目に若い総合覇者が誕生する一方で、35歳リッチー・ポートは、10回目のツール挑戦でついに初の表彰台乗りを決めた。区間3位の好成績で総合3位に浮上。7日目にはポガチャルと共に風の影響で1分21秒を失い、第18ステージでは勝負所でパンクに見舞われたが、これ以上の悪夢ははねのけた。「長い旅の果てにようやくつかみ取った。自分が誇らしいよ」と記者会見でしみじみと語りつつ、「少なくともこれで1枚は、シャンゼリゼ表彰台の写真を、家の壁に飾ることができる」と笑顔をほころばせた。
代わりに前日までの3位ミゲルアンヘル・ロペスは一気に6位に陥落し。ポート、ミケル・ランダ、エンリク・マスがひとつずつ順位を上げた。また大会前半に調子が上がらず、エースの座から一段下がったデュムランも、アシストしつつ最終的には7位に食い込んだ。
それにしても3週間フランスの道をトップで走り続け、総合トップ20に4人を送り込む快挙を成し遂げたユンボ・ヴィスマの列車が、シャンゼリゼ入場時に最前列で見られないのは残念だ。また新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、パリ市内の周回コースには厳しい観客制限が布かれる。大会が完全に終わるまでは家族や友達も接触厳禁。つまりはいつもならシャンパンの泡が弾けるコンコルド広場のチームバス駐車場も..今年は最後まで泡の中に閉じこもったままだ。
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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