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サイクル ロードレース コラム 2020年9月18日

【宮本あさかのツール2020 レースレポート】誇り高きイネオス・グレナディアーズがつかんだ美しき栄光「エガンが見てくれてるといいな」(クフィアトコフスキ) / 第18ステージ

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ログリッチ

プリモシュ・ログリッチ

イネオスの美談が綴られた後方では、アルプス最後の激戦が繰り広げられた。超級グリエールの激坂部分では、チームメートの猛烈な牽引作業を利用して、総合7位ミケル・ランダが加速を切った。いまだ3人のアシストを抱えるユンボは、自ずとスピードアップで対応する。たまらず総合5位アダム・イェーツと6位リゴベルト・ウランが、まさにランダの目論見通りに千切れていく。

ランダの先行も、長くは続かない。総合浮上のチャンスと見た総合8位エンリク・マスがアタックを仕掛け、総合2位ポガチャルが呼応したのをきっかけに、メイン集団内に本格的なバトルが勃発したからだ。しかも「まだマイヨ・ジョーヌを諦めない」と前夜に宣言していた21歳は、山頂間際でも再び大胆に飛び出しを試みた。砂利道に入っても、構わず前方へどんどん突進した。ただ上りではセップ・クスがすぐさま回収に向かい、未舗装区間ではログラにきっちり締められてしまうのだけれど。

この小砂利の散らばる高台の道では、総合4位リッチー・ポートに不運が襲う。すぐにはチームカーが駆け付けられない状況下での、前輪パンク。そのせいで一時は40秒近くも遅れを喫した。しかも前待ちビルバオが、エースのチャンスとばかりにスピードを上げたせいで、さらにタイム差が広がる可能性だってあった。ただ幸いにも、2年連続大会9日目でリタイアに追い込まれた時のような……絶望的な結末にはならなかった。マイヨ・ジョーヌの側に馳せ参じようと、急降下するワウト・ファンアールトやトム・デュムランの後輪に飛び乗って、無事にライバルたちに追いついた。

そしてこのファンアールトこそが、鮮やかにフィニッシュ直前で加速を切ると、ポガチャルの区間3位=ボーナスタイム収集を見事に阻止する。おかげでログリッチは、ポガチャルに1秒たりともタイムを与えなかった。つまり翌19ステージで若者が無茶をしない限り、2人のスロベニア人による直接対決は「57秒リード」で終了した。あとはプランシュ・デ・ベルフィーユの激坂で記録されるストップウォッチの数字が、2020年ツールのマイヨ・ジョーヌの行方を決める。

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