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サイクル ロードレース コラム 2020年9月11日

【宮本あさかのツール2020 レースレポート】ヒルシが悲願のプロ初勝利&ツールのステージ優勝「ついに僕はやった。信じられない」 /  第12ステージ

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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集団を制御するボーラ・ハンスグローエ

集団を制御するボーラ・ハンスグローエ

だからスタート直後にルイスレオン・サンチェス、イマノル・エルビティ、ニルス・ポリッツ、マックス・ヴァルシャイドが飛び出すと、すぐさまボーラ・ハンスグローエは厳しい集団制御に乗り出した。さらにマチュー・ブルゴドーとカスパー・アスグリーンがブリッジをかけ、逃げ集団は6人に大きくなったが、メイン集団は序盤1時間を時速51km超という猛スピードで追いかけた。決して2分以上のリードを与えなかった。

それでも51km地点の中間ポイントでは、サガンは「7位争い」のスプリントで満足するしかなかった。しかもその7位争いすら失敗する。ドゥクーニンク・クイックステップが完璧な対応をしたからだ。前方でアスグリーンがポイント枠を1つ潰しただけでなく、緑ジャージ姿のサム・ベネットを先頭で解き放った後(7位通過)、いつも通りにミケル・モルコフがスピードを落とさず次点(8位)に滑り込んだ。なんとこの2人、この「連続する順位で中間ポイント通過」作戦を、2020年ツールの半分で成功させている(第2、5、6、10、11、そして今12ステージ)。ぴったり息の合うドゥクーニンクタンデムの背後で、サガンは自動的に9位通過へと押しやられた。

その後も黙々と牽引作業を続けるボーラ隊列に、ステージ後半になるとCCCチームも協力を開始する。スピードは自ずと上がる。しかも起伏も激しさを増していったものだから、当然のように前方も後方も崩壊を始めた。残り50kmではアスグリーンとエルビティが最後の可能性に賭けて飛び出し、メイン集団からは、ピュアスプリンターが次々と脱落していく。……真っ先に消えていったのはベネットだったから、「上れるスプリンター」サガンの作戦は大成功と言えたのかもしれない。ただし、ここから突入した3級クロワ・デュ・ペイで本格派パンチャーたちが総攻撃に転じると、さすがのサガンもひとたまりもなかった。

特に組織的に動いたのはサンウェブだ。まずはティシュ・ベノートとセーラン・クラーウアナスンが、まるでひとつの塊であるかのように猛烈に前方へと突進していく。そこにマルク・ソレルが合流し、さらにマキシミリアン・シャフマンやボブ・ユンゲルスが後を追うと、マルク・ヒルシも満を持して前へと向かった!……ちなみに後にメイン集団からジュリアン・アラフィリップが慌てて飛び出し、10人ほどの仲間と共に前を追い始めると……ここにもサンウェブは監視役(ニコラ・ロッシュ)を送り込む徹底ぶりである。

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