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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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ロマン・バルデとギヨーム・マルタン
文武両道。学問も、自転車も、思う存分突き詰める。これぞ21世紀の自転車選手の、かっこいい生き方なのかもしれない。
2014年ツール・ド・フランスで総合2位にジャンクリストフ・ペローが飛び込んだ時、その想像を超えるような履歴書に、世間は衝撃を受けた。なにしろフランスでは最難関国家資格のひとつに挙げられるエンジニアの免状を持ち(エネルギー工学)、原子力産業会社アレヴァ(現オラノ)のタービン開発部門で仕事をしつつ、2005年オリンピックでMTB銀メダルを獲得し、2008年世界選手権ではMTBチーム優勝を果たしているのだ。さらには32歳でロードレーサーとしてプロ入りし、37歳で初めてのツール表彰台!
プロ自転車選手でありながら、アレヴァからは「休職」扱い。たとえアスリートとしての暮らしが突然中断されても、明日すぐにでも他の充実した人生へと再出発できる状況だった。ただし2016年に自転車を降りたペローは、自転車界から離れなかった。フランス自転車連盟(代表監督のポスト)とUCI国際自転車競技連合(機材ドーピング対策責任者)の両方からオファーを受け、後者を選んだ。
ただ今年の7月に、ペローはUCIのミッションを終えた。理由は「プロの世界に機材ドーピングはないと確信するに至った」から。今後はアスリートやチームと共に、「トレーニングメソードの改良によるパフォーマンス向上」を研究していく予定だ。
同じエンジニアでも分野は細かく別れている。チャド・ヘイガやジェレミー・ロワは機械工学を(インターン時代にはマヴィックのホイール研究開発部門に配属された)、ヤン・バークランツは生物工学を、ナンス・ペテルスは化学工学を、そしてマルコ・ピノッティは経営工学を専攻していた。
成績と学歴の両立……と言う点では、ロマン・バルデも決して負けてはいない。高校卒業後まずはアマチュアとして転戦しながら、「出席率の高さは必要なかったおかげで、スポーツを優先できた」と法律学を修める。
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