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【Cycle*2020 デジタル・スイス5 レビュー】とてつもなく楽しかった!さらなる進化に期待高まる
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかシュテファン・キュング
そもそも約10日前には所属チームのイネオスが企画したeRaceでも優勝をさらったデニスは、自らの強さの秘密を冷静に分析する。
「エアロダイナミクス(空気力学)は関係しないけど、体重は関係する。大切なのはパワーウェイトレシオ(重量出力比)。僕が今やっているトレーニングが、とりわけ僕のタイムトライアル能力に役立っていることを確認できたのは嬉しい」(イネオス公式HPより)
スイス選手権個人TT3連覇中のシュテファン・キュングもまた、ステージを2つ制した。母国スイスを舞台とした大会だけに、当然モチベーションは高かった。特に1勝目の第2ステージは、自宅からほんの1kmほどの場所が舞台だった。しかも「スイスは屋外練習が許されているけど、今大会に向けてあえてローラー台練習も増やして」、「チームのコーチと相談して今大会に向けてピーキングを行って」……つまりはめちゃくちゃ準備万端で挑んだのだ。
「勝つために必要なのはなにもTT能力だけじゃないんだよ。常に他の選手との位置関係を意識しながら走らなきゃならない。下りで常にMAX(今大会では時速72km)を出すのも重要だ。第4ステージ最終盤でマシューズをとらえた後は、本物のレースさながら、あえて少し息を整える時間も保った。それにしてもモナコで走る(マイケル)マシューズとスイスで走る僕がバトルを繰り広げられたなんて、最高だったよね!」(レキップTVより)
準備万端で臨んだのはニコラス・ロッシュも同じ。キュングとは対照的に、モナコ在のロッシュは3月中旬以降、屋内トレーニングしか許されず鬱々とした日々を送ってきた。それでも3月末にデジタルスイス5の開催がアナウンスされると、「これだ!」とひらめいたのだという。
「レースが中断し、外出制限が始まると、多くの選手が練習ボリュームを減らしたはずなんだ。でも僕はその逆。今大会をシーズン前半の『チャレンジ』に定めて、オンラインレース用の特別練習を続けた。おかげで自宅で孤独に過ごした4週間は、あっという間に過ぎたよ」(レキップTVより)
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