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サイクル ロードレース コラム 2020年4月7日

【プロトンは必ずやって来る!!】Cycle*2014 フレッシュ・ワロンヌ - バルベルデ4連覇の始まり!-

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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アレハンドロ・バルベルデ

あとは焦らず最高のタイミングを待つべし。そしてバルベルデにとっては、どうやらラスト150〜100mこそが、自分にふさわしい距離だった。

最後は鮮やかな加速一発。全てを瞬時に置き去りにすると、33歳大ベテランは、待ちに待った2度目のフレッシュ・ワロンヌ勝利を手に入れた。史上最速の2分41秒で、ユイの壁を登り詰めて。

ひとたび攻略法さえ覚えてしまえば、もはやこちらのもの。続く2年間は判で押したように、残り150m前後の加速でさらりと勝利を手にした。しかも「新しい世代がじわじわ台頭してきている。でも僕ら年寄り組は、世代交代の時が来るのを少しでも遅らせるために、戦うのさ」なんて宣言しつつ、2年連続で12歳年下のアラフィリップを蹴散らした。

大会史上最多の4勝を記録しただけでは、まだ物足りなかった。2017年、37歳の誕生日を向かえる6日前には、4年連続5度目の栄光さえつかみとった。いつもよりも長い加速を切っての、堂々たる勝利だった。

「まさに僕のためにオーダーメイドで作られたようなコースなんだ。秘密はひとつ。自信だけ。最後は自分が勝つ、と分かっているからこそ、なにがあっても動揺しない。冷静に走りを制御して、最高の軌道を選ぶだけ」

無念にも2018年は「新しい世代」アラフィリップの早掛けに屈し2位。昨2019年はレース終盤に蜂を飲み込み、何も出来ぬまま11位に終わった。

しかし2年前の秋、38歳にして世界チャンピオン(史上2番目に年長)に君臨したバルベルデは、不完全燃焼のままユイの壁を立ち去るつもりはない。なにしろ2021年末まで現役続行を宣言している。延期となった東京五輪に乗り込む前に……最後にもう1度、得意の激坂で伝説的加速を披露してくれるはずだ。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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