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【ツール・ド・フランス 2019 第18ステージ / レースレポート】プライドをかけた戦い。アラフィリップ「なにがなんでもマイヨ・ジョーヌを救いたかったんだ!」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか<選手コメント>
■ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム)
(ステージ優勝・ステージ敢闘賞)「この勝利はチームとしてこれまで何ヶ月も積み上げてきた努力の証明だよ。力を尽くして、正しいと思うことをやってきたのに、我々の思うようにはこのツールは進んでいかなかった。それでもただがむしゃらにやってきた結果が今日だよ。今日は僕が何かできる日じゃないかと思っていて、いいリザルトに結びつけるための戦略は何か、チームと話し合った。僕が逃げに入り、ミケル(・ランダ)も後ろでアタックをして総合の順位を上げることができれば、という考えがあった。それがステージ勝利という結果になった。トゥルマレでタイムを失ったときにはとてもがっかりしたけれど、ここにたどり着けたよ。この勝利は、良いときも悪いときも僕をサポートし続けてくれる、僕のチームメート、僕の家族、そして僕の祖国のものだ。クライマーの試金石のようなツールのビッグ・ステージで勝てるなんて、本当に特別な気持ちだ。僕のテリトリーである大好きな美しい山々で、こうしてすばらしい走りをすることができたよ」出典:チームの公式リリースより
■ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
(総合リーダージャージ・ステージ14位)「持っている力をすべて注いで、僕はまだ黄色でいられるのだから、満足していいと思う。他チームからの攻撃は覚悟していた通りだった。ベルナルとトーマスのアタックまではそこまで苦しんでいなかったけれど、その時点からは別だった。ガリビエ峠の頂上でジェルを補給して10秒だけ息を整えてから、かなりのリスクをおかしながら、可能な限りのスピードで峠を下った。絶対にマイヨジョーヌをキープしたかったんだ。3つのカーブをこなし、モトが見えてきた。前方のグループに追いついたあとは、すぐその一番前に進んだ。僕が戻ってきたことを見せつけたかった。ベルナルに対していくらかタイムを失ったけれど、一日を振り返ってみれば、もっと悪い結果になる可能性もあった。マイヨジョーヌをめぐる注目や騒がしさから距離を置かなくては、と感じると同時に、これが信じられないくらいすばらしい経験だということも分かっている。パリまで3日に迫ってまだマイヨジョーヌを着ているということで、フランス中から大きな期待が寄せられているのも感じている。たくさんの人が夢見ていて、僕だって…。けれどできることをやるしかないという僕の言葉に変わりはない。そしてどんなことが起きたとしても、自分が成し遂げたことを誇りに思うよ」出典:レース主催者の公式リリースより
■エガン・ベルナル(チーム イネオス)
(ステージ8位・総合2位・新人賞ジャージ)「僕たちにとってはいい日だった。アラフィリップから少しタイムを奪うことができて嬉しい。G(ゲラント・トーマス)に調子を聞かれ、とてもいいコンディションだと答えたら、アタックしてレースを活性化してほしいと言われたんだ。アタックする僕と一緒に彼も抜け出そうとしたけれど、他の選手たちがついてきたのを見て、彼は元のグループに残った。気分的なものかもしれないけれど、標高が高い場所のほうがずっと調子がいいんだ。ラスト8kmは標高2000mを超えていた。調子が良いし、明日も僕にとって良い日だったらいいなと思う。ラスト3kmはタイムトライアルの気分で走った。フィニッシュ前何kmでアタックしたかもよくわからないよ。とにかく山頂がフィニッシュのような気持ちでガリビエ峠の頂上を目指した。そこからは自分ができる最高のダウンヒルで下った。クラッシュだけはしないように気をつけていたよ」出典:チームの公式リリースより
■ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
(ポイント賞ジャージ)「今日はアルプス山岳ステージの初日だった。中間スプリントのために、今日もスタートからアタックした。とても高速の序盤のあと、僕にとっては危険のないグループが逃げていった。パリの前にあと2つハードなステージが控えている。(足切りの)タイムリミット内でフィニッシュにたどり着けるように、用心して走ることが大事になるね」出典:本人のウェブサイトより
■ロメン・バルデ(アージェードゥゼール ラ モンディアル)
(ステージ2位・山岳賞ジャージ)「ピレネーでは思ったような結果が出せなかった。まだいくつか山岳ステージが残っているけれど、今日の目標は山岳賞ジャージ。ティム・ウェレンスは尊敬している選手で、上りの前に言葉を交わして、正々堂々勝負することで合意したんだ。このジャージをツールが終わるまで守ることが、僕のただ一つの目標だよ」出典:主催者の公式リリースより
■ゲラント・トーマス(チーム イネオス)
(ステージ13位・総合3位)「もっとハードなレースになってほしかったのに、ペースは上がらなかった。そこでエガン(・ベルナル)に指示が出て、アタックでレースを目覚めさせようということになった。けれど状況は変わらなかった。マスは自分のペースを守って走り続けていた。みんながどのくらいの調子か知りたくて、そこで自分もアタックをかけたんだ。少なくとも少しのタイム差をエガンが稼ぐことができた。結構良い調子に感じていた。これからはビッグ・デーが2つ続くね。今日がアラフィリップを振り落とすほどの差にはならないだろう、ということはある程度予期していたことだった。それでもこれからまだ2日間走らなくてはならないライバルたちの脚を、少しは疲れさせられたんじゃないかな」出典:チーム公式リリースより
■ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)
(ステージ12位・総合5位)「今日はそれほど良い調子ではなかった。そういう日はうまくやり過ごすしかない。今日は総合上位の選手たちについていくことが目標だった。エガン・ベルナルは強さを見せた。ゲラント・トーマスもアタックしたけれど、ガリビエ峠の山頂までには他の選手が追いついた。明日から2日間の山頂フィニッシュでは、もう少し良い調子だったら良いなと思う。モヴィスターとイネオスのおかげでレースに動きがあって、それは良かったね!」出典:チーム公式リリースより
コメント翻訳:寺尾真紀
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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