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【ツール・ド・フランス 2019 第3ステージ / レースレポート】アラフィリップが夢のシナリオに成功「夢を叶えたこの信じられないような瞬間を、とにかく今はチームとともに味わいたい」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか<選手コメント>
■ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
(総合リーダージャージ)「言葉にならないような気持ちだ。ツールに来る前からこのシナリオを夢見てきた。このステージで勝ち、マイヨジョーヌを手にするという…。だから、本当に集中していた。困難な闘いになることはわかっていたけれどね。フルパワーで自分の力のすべてを使い、ステージ勝利とマイヨ・ジョーヌの両方を手に入れられたことは、間違いなく僕のキャリアの中で最高の瞬間の一つだと言えるよ!
チームメートは一日僕のことを守ってくれた。エネルギーを節約して、最後の数キロメートルに備えるようにしたんだ。有利なポジションで上ることができるよう、(最後の3級山岳の)ミュティニー峠にさしかかるところで、ドリス(・デヴェナインス)にペースアップを頼んだ。そこから全力でアタックをして、それから後ろを振り返ることはなかった。もともと、ソロアタックするつもりはなかったんだけれど、ペダルを踏み続けているうちに、後ろとの差が1分近くまで広がっていた。今日のコースのフィニッシュは知っているし、自分に向いていることもわかっていた。けれど、優勝候補として名前を挙げられている中で、その期待に応えていくのは、いつもとても難しいことだからね。
言葉がないよ。夢を叶えたこの信じられないような瞬間を、とにかく今はチームとともに味わいたい」出典:チームのプレスリリースより
■ティム・ウェレンス(ロット・スーダル)
(山岳賞ジャージ)「もともと、僕のアタックは予定になくて、トーマス・デヘントが逃げに乗る予定だった。けれど、彼の逃げのことは他チームにもよく知られてしまっているから、マークをされてアタックが難しかったんだ。幸い、僕は一度のトライで逃げに乗ることができた。それが今日のレースの先行集団になる逃げグループだった。逃げグループ内での協力体制はスムーズだったし、タイム差はみるみるうちに6分に広がった。けれど、メイン集団が加速すると、このペースでは到底逃げ切れないことは明らかだった。逃げグループの中では自分に一番力があるとわかっていたから、残り45kmでアタックに出たんだ。
もともとは、ポルカドット(山岳賞)ジャージのポイントを集めることを考えてのアタックだった。もしかしたらそれ以上(ステージ優勝)の可能性もあるかもしれない、と思い始めたところで、プロトン(メイン集団)のペースが上がり、ステージ勝利はちょっと難しくなってしまった。最後の峠(3級山岳ミュティニー峠)のふもとでパンクして、足止めを余儀なくされた。幸い、山岳賞の残り2ポイントを獲得することはできたけれど、アラフィリップを追って、もっといい成績を狙うことはできなくなってしまった。
アラフィリップを負かすことはとても難しかったと思うけれど、絶対とは言えないからね。彼について行って、もっといい結果を残せたかもしれない。とはいえ、山岳賞ジャージにはとても満足だよ! 明日はこのジャージを失う危険はないし。水曜と木曜はたくさんの山岳賞ポイントが競われるけれど、また逃げてもう少し長くこのジャージを着ていられるかどうかは、その日の調子によるだろうね」出典:チームのプレスリリースより
■ペーター・サガン (ボーラ・ハンスグローエ)
(ポイント賞ジャージ)「とにかくフルスロットルで行った。レース終盤には難しくて神経をつかう急な峠がいくつかあった。ジュリアン・アラフィリップのアタックには驚いた。あのままゴールまで行けたとは、彼に「おめでとう!」だよ! とても力強いアタックだったね。 明日のフィニッシュは集団スプリントを狙っていく。今の状況は良いとも悪いとも言えないね。マイケル・マシューズとの差はたった数ポイントだし。ポイント賞ジャージの争いはまだ始まったばかり。パリまではまだまだ長い道のりだよ」出典:レース主催者の公式リリースより
■ウァウト・ヴァンアールト(チーム ユンボ・ヴィスマ)
(新人賞ジャージ)「今日のステージには僕とマイク(・テウニッセン)という2つのオプションがあった。けれど、あまり調子が良くないとマイクが途中で伝えてきて、僕が自由に走っていいことになった。集団の先頭に最後まで残り、マイヨ・ジョーヌを狙うのが目標だったけれど、今日の峠は思ったよりずっと急だった。マイヨジョーヌを狙いながら手に入れられなかったことは本当にがっかりだけれど、力の限界だった。総合狙いの選手たちを相手にしていたんだからね。僕たちはパーフェクトな走りをしたけれど、アラフィリップは誰よりも強かった。勝利にふさわしい選手が結果として勝ったんだ。新人賞ジャージを守れたことだけでも、かなりうれしいし、よかったと思う。素晴らしい週末でツールをスタートしたけれど、明日からはもともとのゴールに集中しなおす。ステフェン(・クライスヴァイク)の総合争いと、ディラン(・フルーネウェーヘン)のステージ優勝だ。ディランは第1ステージの落車の影響から順調に回復しているから、明日は彼のステージ勝利を狙っていく」出典:レース主催者の公式リリースより
コメント翻訳:寺尾真紀
Cycle*2019 ツール・ド・フランス 第3ステージ ハイライト
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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