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サイクル ロードレース コラム 2019年5月20日

【ツアー・オブ・カリフォルニア / レビュー】ポガチャルが史上最年少でワールドツアー制覇「勝つために持てる力を全て尽くした」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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当然ながらポガチャルにも、大きな期待がかかる。もちろん将来的には「グランツールライダーになりたい」と本人は断言するが、現時点では「自転車選手として着実にに成長を続けることに集中したい」。つまり2019シーズン中に3週間のレースに出場するつもりはないそうだ(2020年のジロかブエルタが初参戦の予定。イギータは今秋のブエルタ出場の可能性あり)。

目の前の目標はむしろ、6月のツアー・オブ・スロベニアで総合優勝すること。昨季はワールドチームが9チーム参加し、自国の先輩プリモシュ・ログリッチェが総合を制したハイレベルな5日間のレースを、19歳だったポガチャルは総合4位で終えている。いや、むしろ、わずか2秒差で表彰台を逃した、と表現したほうが正しいかもしれない。2位はリゴベルト・ウラン、3位はマテイ・モホリッチだった。ついでに言えば18歳の時にも参加していて……なんと総合5位!

「すでに新人賞の白いジャージは2枚持ち帰っているから、今度は総合首位の緑のジャージが欲しい。とにかく全力を尽くす。中間ボーナスタイムも獲りに行く必要があるかもしれない。もしかしたらスプリントフィニッシュにもトライしなきゃならないかも」

ラヴニールではマイヨ・ジョーヌ自らアタックを打つ積極性を見せ、レース会場を大いにどよめかせた。昨秋のジャパンカップクリテリウムでは、「だって約3週間ぶりの実戦だったから」と、足慣らしに軽く逃げも打った。ポガチャルはこの先も、新鮮な驚きを生み出していくに違いない。周囲に対しても、自分自身に対しても。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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