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サイクル ロードレース コラム 2015年7月2日

【ツール・ド・フランス2015/プレビュー】総合優勝候補の4選手の仕上がりは完璧。挑戦者のレベルも高い102回大会がユトレヒトで開幕!

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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序盤9日間に要注意

個人タイムトライアルがわずか13.8km、チームタイムトライアルが28kmと極めて短く、大会10日目以降はたっぷり山三昧。つまり、大まかに見れば、山岳「赤玉」ジャージ40周年にふさわしい、ピュアヒルクライマー向きのツールに仕上がっている。

ただし、開催委員会は、マイヨ・ジョーヌ候補に異なる形の試練をたっぷり与えることに決めたらしい。というのも大会前半は、決して平凡で平坦なステージばかりが続くわけではないからだ。むしろ日替わりのクラシック風。アルデンヌ風激坂(第3、8ステージ)は山岳巧者の得意技としても、フランドルクラシック顔負けの強風(第2、6ステージ)や石畳(第4ステージ)が、体の軽い選手たちを苦しめる。ファビアン・カンチェラーラやアレクサンドル・クリストフ、ジョン・デゲンコルブ、ペーター・サガン等々が水を得た魚のように突っ走る一方で、ヒルクライマーたちは落車・メカトラ・分断の犠牲となり総合争から早くも脱落……という危険性も十分に秘めている。

後半はピレネー3日間、中央山塊2日間、アルプス5日間とうんざりするほどの山続き。しかも難関山頂フィニッシュが5回、激坂フィニッシュが1回、軽い上りフィニッシュが2回、下りフィニッシュが2回と、どのステージもひどく難しく、どのステージも総合争いにおいて重要だ。ファンタスティック・フォーがとてつもない接戦を繰り広げた場合、もしかしたら、マイヨ・ジョーヌの行方はパリ到着24時間前のアルプ・デュエズまで決まらないかもしれない。そもそも、ギリギリまでサスペンスを引き伸ばす、これぞズバリ開催委員長クリスティアン・プリュドムの狙いである。

つまるところタイムトライアルスペシャリストやピュアスプリンターには、残念ながら、それほど多くの活躍の場は与えられない。もちろんTT巧者には初日マイヨ・ジョーヌの名誉が、スプリンターには最終日の栄光が待っている!トム・デュムランやトニー・マルティンには生まれて初めてイエロージャージに袖を通す可能性があるし、マーク・カヴェンディッシュには3年ぶり5度目のシャンゼリゼ勝利をつかみとるチャンスがあるというわけなのだ。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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