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「素直に嬉しい。もちろん29回目という数字のおかげでもあるけれど、なにより、初めて着てから11年後というのが僕を一層感動させてくれる。だってこのジャージは僕にとって大きな意味を持つし、今年がもしかしたら最後のツールになるかもしれない。最後のツールでこのジャージを着れるというのが、ひときわ嬉しいんだ。手ぶらで最後のツールを離れたくはなかった。昨日は『ああ、もう台無しになっちゃったな』とがっかりしたし、むしゃくしゃしたんだけど……。おかげで月曜日は1日マイヨ・ジョーヌで過ごすことができる。これまでよりもきっと、黄色の時間を満喫できるだろうな」(カンチェラーラ、公式記者会見より)
黄色30日目も目前のカンチェラーラに対して、グライペルは生まれて初めてのマイヨ・ヴェールを身にまとった。ステージ中盤には、チームメートと共に積極的に分断の動きに加わった。大雨の中、トニー・ギャロパンとマルセル・シーベルグと共に先頭にきっちり踏みとどまった。最後はかつてのチームメートであり宿敵でもあるカヴの後輪に入り込み、そして自らのタイミングで飛び出した。嵐が去り、青空が見え始めた海の上の小さな島で、自身7回目のツールで区間勝利を手に入れた。カンチェラーラと違って口数の少ないドイツ人は、ほんの数語で喜びを表した。
「自分自身に強さを感じた。勝つことが出来て本当に嬉しい。だってすごく、すごくハードなステージだったから」(グライペル、公式記者会見より)
フルームはグライペルやカンチェラーラと同タイムでゴールし、スプリントに混ざらなかったヴァンガーデレンとコンタドールは4秒後にフィニシュラインを越えた。2014年ジロ総合2位リゴベルト・ウランも密かに4秒遅れの集団で終えている。ニーバリとキンタナは1分28秒遅れの集団で帰りついた。四強だけで比較した場合、総合ではフルーム(カンチェラーラから48秒遅れ)がトップに立ち、12秒遅れでコンタドール、1分21秒遅れでニーバリ、1分39秒遅れでキンタナと続く。ちなみにウランはフルームの6秒前、ヴァンガーデレンは4秒前につける。
「大きなアドバンテージだ。フラットステージを1つ終えた段階で、この順位に付けられているなんて、ファンタスティックだね。でも大会は3週間続く。それに、今日のように、今後も日々状況は変わっていく。今日は僕らが前に行けたけれど、残りの日々で、僕らの身になにが降りかかるのかなんて誰も知らないんだから」(フルーム、チーム公式ページより)
昨ジロ・デ・イタリアでグランツール完走連続11回の記録を樹立したアダム・ハンセンは、雨の中で激しい落車の犠牲となったが、チームリーダーのグライペルから11分06秒遅れの最下位で無事に1日を終えた。エティックスはステージ序盤からさんざん積極的に動き、伝説に残るような見事なレースを演出したけれど、クヴィアトコウスキーの敢闘賞以外は手ぶらでオランダを立ち去った。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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