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サイクル ロードレース コラム 2015年7月11日

ツール・ド・フランス2015 第7ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「序盤2回のスプリントは少し早く仕掛けすぎたから、今回はできるだけ長く我慢しようと努力した。カチューシャの発射台2人に連れられたクリストフが見えたから、彼がスプリントを切るのを待つことにした。そして彼の後輪に入った。でも、彼も、待ちの姿勢を取っていた。その時、グライペルが上がっていくのが見えたから、すぐに彼の後輪に飛び移った。グライペルは僕をフェンス側に押しやって、出口を塞ぐことだってできたはずなのに、彼はジェントルマンだからね。ラインを崩さなかった。おかげで僕はオープンスペースを見つけることができたというわけさ」(カヴェンディッシュ、テレビインタビューより)

ステージ序盤にはマルティンの手術が上手く行ったという朗報が飛び込んできた。そして1日の終わりには、エティクスは区間2連勝・今大会3勝目という見事な報いを手に入れた。もちろん、カヴにとっては、2013年7月12日以来2年ぶりとなるツール区間勝利。キャリア通算では26回目のスプリント勝利で、34勝エディ・メルクス、28勝ベルナール・イノーに続く単独ツール史上3番目の区間勝利数を記録したことになる。

「僕が手にした26勝のいずれもが、すごくスペシャルなんだ。ツール・ド・フランスで区間1勝さえあげられたら、もうキャリアは成功したも同然なんだ。それなのに、僕はほぼ毎年、区間勝利を上げ続けているんだからね。なんだか凄いことだよ。このレースに戻ってきて、2年ぶりの勝利を手にできたなんて、本当に最高だよ。特に今日は、妻と娘の目の前で勝てたからなおさらだ!」(カヴェンディッシュ、ゴール後インタビューより)

ちなみに、マイヨ・ヴェール争いに関しては、グライペルが首位を守り切った。2位サガンとは12pt差。この先ピュアスプリンターにとっては、ポイント収集は徐々に難解になっていく。一方で3年連続グリーンを勝ち取ってきた怪童は、2度の坂道ゴール(第8・13ステージ)や過去幾度か見せてきた大逃げを利用して、ポイント賞争いをリードしていける可能性を残している。また現在までにボーナスタイム26秒を稼ぎだしてきたサガンは、総合でも11秒差の2位に上がった。……もちろん新人賞では、現在ナンバーワンにつけている!

そしてマイヨ・ジョーヌは、フルームが改めて身にまとった。第3ステージで手に入れ、翌日には「チームメートを休ませるために」あえて手放したが、予想外の形で自らの手元に返ってきた。

「こうしてまたマイヨ・ジョーヌを着られるなんて、非常に光栄だ。残念ながら、僕が望んだようなやり方で戻ってきたわけじゃない。それに、マイヨ・ジョーヌを手に入れられて嬉しいけれど、まだまだレースは長い。今はとにかく2日後のチームタイムトライアルで出来る限りのベストを尽くすことだけを考えている。その後にようやく、自分の置かれた状況を正確に判断できると思う」(フルーム、公式記者会見より)

チームタイムトライアルの前に、プロトンの行方には、ブルターニュの壁が立ちはだかっている。しかも「まるで英国みたいな道」とフルームが表現したように、道はひたすら上り下りとカーブの連続だ。

また当夜に、UCI国際自転車競技連盟より、第4ステージ終了後に行われたドーピング検査で、ルーカ・パオリーニのA検体からコカインが検出されたことが発表された。所属チームのカチューシャは、パオリーニに即時帰宅を命じた。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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