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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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タイムトライアル世界チャンピオンチームが、カドゥダルの坂の上で団体勝利をもぎ取った。わずか1秒差(正確には0.62秒差)でスカイを退けて……。前夜の時点で総合13秒差だったティージェイ・ヴァンガーデレンは、残念ながらマイヨ・ジョーヌには手が届かなかった。第3ステージのユイの壁で手にしたリード(11秒+ボーナスタイム6秒)のおかげで、クリス・フルームが黄色のままで、ピレネー山麓での休養地へと飛び立った。
ステージ優勝争いが、いつもとは少し違うものになるだろうことは、誰もが予想していた。なにしろ2013年ツール・ド・フランス、さらに2014年&2015年ジロ・デ・イタリアのチームタイムトライアルを勝ち取ったオリカ・グリーンエッジは、1週目の落車続きですでに3人が大会を去り、残る6人も完全体ではなかった。「最初の出走で最下位タイム」とマシュー・ホワイト監督が笑ったように、終始ゆっくりとペダルを回した。首位BMCからは4分58秒遅れ、後ろから2番目のコフィディスからは、なんと2分26秒も遅れてフィニッシュラインにたどり着いた。
エティクスやトレックも、それぞれの個人タイムトライアル世界チャンピオンを欠いていた。トニー・マルティンやファビアン・カンチェラーラさえいれば、少なくともラスト1.7kmに聳えるカドゥダル峠の麓まで、高速でチームを牽引してくれるはずだった。しかし前者は第6ステージの落車で、後者は第3ステージの落車で、大会を立ち去っていた。エティクスは45秒遅れの7位で、トレックは1分25秒遅れの11位で休養日前最後のステージを終えた。
ステージ優勝争いは結局のところ、22チーム中、最後に出走した2チームにより争われた。第1計測ポイント(10km地点)ではBMCとスカイは同タイムで通過。第2計測ポイント(20.5km地点)ではスカイのほうが1秒リードし、カドゥダルの麓(26.3km地点)ではスカイのリードは5秒に開いていた!
「いろいろな場所でコンマ数秒を失ったはずだけど、間違いなく、上りでタイムを失った。あまりにもファンの数が多かった。ロッシュがほんの少し遅れ始めたときは、歓声がひどくて、誰も無線が聞こえない状態だった。しかも、その瞬間にフルームがスピードを上げたから、『加速を止めろ、止めろ』って叫んだんだけど……。問題は、彼らが何も聞こえなかったこと。その後、ケーニッヒが後ろを振り向いて、ロッシュが苦しんでいること、距離が開いていることに気が付いた。慌ててケーニッヒも叫んだけれど、前の選手たちはやっぱり何も聞こえなかった。だから……あんな状況では、簡単にコンマ数秒を失ってしまうものなんだ」(スカイ監督ニコラ・ポルタル、ゴール後インタビューより)
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