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サイクル ロードレース コラム 2015年7月16日

ツール・ド・フランス2015 第11ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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7分あったタイム差は、トゥルマレの山道で、ほんの1km先で6分にまで縮まった。危険が迫ってくる可能性を察知したのか、逃げ集団からはマイカが単独で飛び出した。マーティン、モラビト、パウエルスという山岳巧者や、ヴォクレールというレース巧者を、早めに退けておきたいという意図もあった。

「トゥルマレで監督に『アタックさせてくれ』と申し出た。だって最後の上りを待ちたくはなかったから。僕が大きな差をつけられるとしたら、トゥルマレのような、長い峠しかなかったから」(マイカ、ゴール後TVインタビューより)

トゥルマレ山頂にかけられた「ジャック・ゴデ賞」と山岳ポイント25ptを手に入れつつ、マイカは1人で先を続けた。30km近い長い下りも、落ち着いてこなした。フィニッシュへと続く3級峠でも、決して勢いは衰えなかった。そもそもトゥルマレ山頂で5分40秒あったマイヨ・ジョーヌ集団とのタイム差は、激しい喜びと興奮を爆発させたフィニッシュでも、いまだ5分21秒も残っていた!

「イヴァン・バッソと、今日落車でリタイアしたダニエーレ・ベンナーティにこの勝利を捧げたい。皆さん、山岳ジャージを狙うつもりなのか、と僕に尋ねるけれど、別にそういうつもりはないんだ。僕はアルベルトのために今大会に来たのだし、2つの目標を同時に追うのは簡単じゃない。今日は機会を与えられたから、自分のベストを尽くしただけ」(マイカ、ゴール後インタビューより)

はるか後方のメイン集団は、アスタナの攻撃であっという間に20人程度にまで人数を減らした。しかし、クリス・フルームには、幸いにもリッチー・ポートとゲラント・トーマスがいた。トゥルマレ山頂間際で2人はアスタナから先頭を奪い取ると、ほぼフィニッシュ間際まで、メイン集団を完璧なまでに制御した。

不幸にも、前日に続き、フレンチトリコロールにとっては暗黒の1日となった。大会前に「表彰台候補」と騒がれた選手たちが、アスタナの加速をきっかけに、トゥルマレで次々と脱落して行った。熱射病に苦しみ、前ステージの最終峠で嘔吐したというロメン・バルデは、真っ先に遅れ始めた。やはり暑さに苦しむ昨大会2位ジャンクリストフ・ペローは「脚がうまく回らない。ビッグライダーのレベルにも、自分のいつものレベルにも程遠い」(レース後インタビューより)と、序盤のアタック合戦に積極的に参加した総合3位ティボー・ピノは「どうしてこんなにひどい調子なのか分からない。頭はしっかりしているのに、脚が動かない」(レース後インタビューより)と、いずれもグルペット組まで蹴落とされた。前日の落車の影響か、総合9位のワレン・バルギルさえも後方へとずり落ちていったが……。

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