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サイクル ロードレース コラム 2015年7月16日

ツール・ド・フランス2015 第11ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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大逃げ職人トマ・ヴォクレールが作り上げたエスケープ集団から、2015年ツール初めての逃げ切り勝利が誕生した。仲間と共に60km、さらに単独で50km。長い逃走の果てに、ラファル・マイカが昨大会2勝に続く3つ目の区間勝利を手に入れた。マイヨ・ジョーヌ集団は、スカイが握った手綱を離さなかった。派手な動きはないものの、ひどく骨折りだった1日の終わりに、ただヴィンチェンツォ・ニーバリが静かにタイムを失った。昨大会で旋風を起こしたフランス勢の大部分も、酷暑に苦しみ、喘ぎ、あらゆる望みを失った。

2015年ツールも折り返し地点に差し掛かった。そろそろエスケープ好きの選手たちは、うずうずし始めていたころだった。しかも、この日は、ツール最古の巨大峠トゥルマレを通過する。パリに向けた山岳ポイント収集も、そろそろ始めなければならない。そんなわけで、灼けるような太陽に負けず、多くの選手がアタックに挑んだ。ところが、マイヨ・ジョーヌ擁するスカイのお眼鏡に適う集団は、なかなか出来上がらなかった。本格的な山に入る前に、スプリンターたちは中間スプリントを競いたいとも考えていた(こうしてペーター・サガンがマイヨ・ヴェールを取り戻した)。なにより、あまりにエスケープ希望者が多いものだから……、追いかけっこは延々75kmも続いた!

逃げの切符を力ずくでもぎ取ったのは7人。2012年山岳賞のトマ・ヴォクレールを筆頭に、スティーブ・モラビート、エマヌエル・ブッフマン、ジュリアン・シモン、セルジュ・パウエルス、アルノー・デマール。そして昨大会マイヨ・ア・ポワのラファル・マイカ。

「いやいや、山岳ポイントを収集する予定はまるでなかったんだよ。本当はアルベルト(・コンタドール)の側にいる予定だったんだけど……。朝からすごく調子が良かったから、アタック合戦の最中に、チームメートの助けを得て前集団に入り込んだんだ」(マイカ、ゴール後TVインタビューより)

スプリンターのデマールだけは、1級アスパンの上りで脱落し、ものすごい勢いで追いかけてきたダニエル・マーティンと入れ替わった。つまるところ、やはり7人が、先頭でレースを続けた。アスパンの山頂を越えるころには、メイン集団に7分50秒のタイム差をつけていた。

エスケープを見送った後、スカイは静かに集団をまとめていた。前ステージで予定外の猛攻を仕掛けた黒い列車は、今ステージはひたすら守備的&節約モードを心がけた。「今日の努力の代価を、今後数日間は支払うことになるのかもしれない」(公式記者会見より)と昨夜のクリス・フルームが心配していたからでもあった。そんなスカイの計画に、ほんの少し水を差したのは、アスタナだった。超級トゥルマレの上りで、水色のジャージが突如として集団先頭へと競りあがった。前日の最終峠では、「ファンタスティック・ファイヴ」の中で真っ先に千切れたヴィンチェンツォ・ニーバリが、この日は追走のイニシアチヴを奪い去った!

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