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サイクル ロードレース コラム 2015年8月17日

新城幸也出場決定!8月22日開幕ブエルタ・ア・エスパーニャプレビュー

サイクルNEWS by 寺尾 真紀
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フルームはウィギンスに次ぐ総合2位でツールを終えた2012年にもブエルタに出場しているが、このときは最終週で失速、総合優勝のコンタドールから10分16秒遅れの総合4位で3週間のレースを終えている。

チーム・スカイからはセルジオ・エナオとゲラント・トーマスも出場が予定されており、誰がリーダーとなるかはフルームのコンディション次第とも言える。

エナオはプロデビューの2012年、初グランツールのジロで総合9位。コロンビア発の新世代クライマーとして一躍注目を浴びた。続く2013年もアルガルヴェ一周、バスク一周でステージ優勝、フレーシュ・ワロンヌ2位と躍進は続いたが、昨年ツール・ド・スイスでの落車で重傷を負い、今年の春のレース復帰まで長い回復の道のりを歩んできた。戦線復帰からはバスク一周総合2位、フレーシュ・ワロンヌ、リエージュ・バストーヌ・リエージュ共に7位入賞、ツアー・オブ・カリフォルニア総合3位、ツール・ド・スイス総合11位、直前のツール・ド・ポローニュの女王区間でステージ優勝を挙げている。

今ツール、第19ステージで20分以上を失うまで直前まで総合4位につけていたゲラント・トーマスにも、グランツール総合リーダーとしての期待が向けられている。チームによれば「本人の意向次第」とのことだが、来シーズンのグランツールで総合リーダーを任される可能性もあり、このブエルタは本人、そしてチームにとってそのテスト・グラウンドとなるかもしれない。

ファンタスティック・フォーの中では真っ先にブエルタ出場の意向を表明したのは、ヴィンチェンツォ・ニバリだった。2連覇がかかっていた今年のツールでは、横風に翻弄された第2ステージでタイムを失い、第6ステージのゴール前でクラッシュ。その2つをきっかけに精神的にも身体的にも追い込まれ苦しい前半戦となった。しかし第19ステージのラ・トゥッスイール山頂での区間優勝など、前年チャンピオンの矜持と力を見せつけ、総合4位で3週間の旅を終えた。ブエルタで狙うのはツールの雪辱だ。
全グランツールで総合優勝を挙げているニバリ(史上6人目)だが、ブエルタでの総合優勝は2010年。その翌年は総合7位、一年おいた2013年は42歳(当時)のクリス・ホーナーに次ぐ総合2位に入っている。

チーム(アスタナ)も、グランツール総合優勝なしに今シーズンを終えるつもりはない。ツール終盤に向け明らかに調子を上げてきたニバリだが、絶対的なリーダーという訳ではない。もともとブエルタ出場が予定され、この3週間に向けてトレーニングを積んできたジロ総合2位のファビオ・アール、あるいはリーダーだったアールを追い落としかねぬ勢いでジロ総合3位に入った、バスク人ライダーミケル・ランダと、リーダーとしての役割を分かち合う可能性も十分ある。ニバリ、アール、ランダとうい強力な3本柱で今年最後のグランツールに賭けるアスタナだが、この3人がどのような協力体制を築いていくかどうかがカギになるかもしれない。

ツール後半の山岳でフルームを追い上げ、最終的には1分12秒差の総合2位でツールを終えたナイロアレクサンドル・キンタナだが、モビスターのリーダーとしてマルベーリャに乗り込んでくるのはベテランのアレッハンドロ・バルベルデ。ツールではキンタナに次ぐ総合3位、シーズン前半にはフレーシュ・ワロンヌ、リエージュ・バストーヌ・リエージュ優勝、アムステル・ゴールドレース2位と、アルデンヌ・クラシックを席巻した。アルデンヌ・クラシックで6勝を挙げている彼も、グランツール総合優勝は2009年ブエルタのみ。ブエルタではその後2012年総合2位、2013年、2014年総合3位と3年連続で表彰台に上がっている。

2014年ジロの勝者であり、2013年、2015年ツール総合2位のキンタナだが、ブエルタでの表彰台は未経験だ。初グランツールだった2012年ブエルタでは総合36位、1年ぶりの出場となった昨年の大会は、一時は総合順位をリードしながら落車で大幅にタイムを失い、2度目の落車で鎖骨を骨折しリタイアを余儀なくされた。キンタナについては、バルベルデのアシストとしての走りに徹するというよりは、よりフリーな動きを許されることになる。ツール終盤ではバルベルデ、キンタナ、あるいはキンタナ、バルベルデと順番を入れ替えての波状アタックでフルームに揺さぶりをかけたが、その攻撃性をスペインの山々で発揮することができれば、優勝の最右翼候補はこの二人のどちらかかもしれない。

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