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ティンコフ・サクソもまた、全力疾走を選んだ。「無駄なリスクは冒さず、しかし、安全策も決してとることなく」(ラファル・マイカ、チーム公式リリースより)、あくまで区間を勝ちに行った。しかし、BMCのトップタイムに、ほんの1秒足りなかった。最後はチーム隊列から飛び出してまで、夢中で先頭通過を奪いに行ったペーター・サガンだったけれど……、生まれて初めてのグランツールリーダージャージ着用の夢は、故郷スロバキアの先輩ベリトスに打ち砕かれた。
「あまりにも距離が短くて、あまりにもあっという間に全てが進んだから、誰が先頭で通過するのか話し合っている暇なんてなかったよ!」(ベリトス、公式記者会見より)
自然の成り行きでマイヨ・ロホを肩に羽織ったベリトスだが、全プロトンの中で唯一、3年連続でチームタイムトライアル世界チャンピオンに輝いてきた、筋金入りのTTスペシャリストである(序盤2年はオメガファルマ・クイックステップで、昨年はBMCで)。2010年ブエルタでも初日のチームタイムトライアルを制し(リーダージャージを着たのはカヴだった)、さらには第17ステージには全長46kmの個人タイムトライアルを勝ち取った。最終的には総合3位(後に2位に格上げ)で終えていることも、決して忘れてはならない。
ちなみに、記者会見で「このジャージを守るつもり?」なんて迂闊な質問が飛んだけれど、そもそもベリトスに「守る」タイムなど存在しない。だって第2ステージは全員がゼロからのスタートだ。つまりBMCの総合リーダー、ヴァンガーデレンは、この日24秒遅れでゴールしたモヴィスターのキンタナ&バルベルデや、30秒遅れたアスタナのニーバリ&アル&ランダに対して、一切のアドバンテージを有していないのだ。「ひたすらセイフティーに」を心がけて区間ではチームとしては1分11秒も落としたスカイのフルームだって、個人としてはライバルから1秒たりとも遅れていない。
もちろん区間最下位で2分15秒遅れたユーロップカーだって、新城幸也を含む9人のメンバー全員が、他の189選手と同じように、第2ステージの終わりにマイヨ・ロホを身にまとう可能性あり!当然ながらステージ勝者が、自動的にリーダージャージを手にする。そして大会2日目の終わりには、早くも、ブエルタ名物の、山頂フィニッシュが待っている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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