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だからサガンは——すでにチームメートを全て使い果たしてしまったスプリンターは——、2人の発射台に引かれてフィニッシュラインへと突き進むデゲンコルブの後輪に入り込むことに決めた。自らの背中には、ブアニが張り付いた。
7月のツール・ド・フランスに、少々苦い思い出を抱く3人の対決だった。フレンチスプリンターは、落車を繰り返し、第5ステージで途中リタイアを余儀なくされた。最高順位は区間6位だった。病欠のマルセル・キッテルに代わってスプリントの全責任を課されたデゲンコルブは、ステージを重ねるごとに、どんどん気難しくなっていった。区間2位が2回、4位が3回だった。そしてサガンは、スプリントしたり、4日連続で大逃げに乗ったりと、あらゆる手をつくした。しかし1位には、どうしても手が届かなかった。
「うんざりするほど2位を繰り返してきたけれど、でも、いつも2位で終えることなんて不可能なんだ。そして今日、僕は、1番でフィニッシュした」(サガン、公式記者会見より)
デゲンコルブが右にスプリントを切った瞬間に、サガンは左に道を選んだ。マラガの大通りのど真ん中で、夢中でもがいた。ブアニも驚異的な伸びを見せ、やはりハンドルを投げたが……、勝利の女神はサガンに微笑んだ。ステージ一番の働き者に、正当なる報いが与えられた。ブアニは2位で、デゲンコルブは3位で肩を落とした。また総合有力候補たちは、揃って先頭集団で平和に1日を終えた。
「本当にうれしいよ。特にチームのみんながあれだけ働いてくれた後だから、ものすごくハッピーだ」(サガン、公式記者会見より)
フランスでは4年連続で緑色のジャージを持ち帰ったサガンだが、スペインでも緑色に染まるつもりはあるのだろうが?
「え?分からないや。うーん、ポイント配分システムってツールと同じなの?違う?うーん……、分からないや。このブエルタは、単に、世界選手権の調整のためにやってきたんだ。距離を乗り込んで、調子を上げていくためにね。明日はフラットステージなの?僕向けのフィニッシュ地形?ふーん、そうなんだ。……全然コースのことは把握してないんだけど、明日のことは明日の朝考えるよ」(サガン、公式記者会見より)
相変わらずとぼけた様子のサガンであったが、とりあえず、第4ステージはゴール前4kmに小さなのぼりが待ち構えている。さらにはラスト500mは上り基調。14%ゾーンも潜んでいるという、短いけれど、かなりの激坂だ!
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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