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サイクル ロードレース コラム 2015年9月1日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2015】第10ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ゴールラインで勝利の雄叫びを上げたのは、しかし、デゲンコルブではなかった。混乱の中で、クリスティアン・ズバラーリが勝利をさらい取った。後方で出遅れたドイツ人は、ライバルたちの間をすり抜け、驚異的な伸びを見せるも……、わずかに足りなかった。

「デゲンコルブよりも先に仕掛けようと思ったんだ。だって、普通に争ったら、彼が間違いなく最速だから。こんな風にトライしたのは、今回が初めてじゃなかった。でも、今日は『今日勝つか、さもなければ、この先も絶対に勝てないぞ』と自分に言い聞かせて、力いっぱい飛び出した。ついに、ついに成功したね」(ズバラーリ、公式記者会見より)

プロ3年目のズバラーリにとっては、2013年ツール・ド・コリアの区間1勝に続く、キャリア2勝目。所属チームのMTNクベカにとっては、2015年ツール・ド・フランス第14ステージでスティーブ・カミングスがつかんだ大金星に続く、チーム史上2つ目のグランツール区間勝利となった。

「僕にとって大きな勝利だ。チームにとっても、そしてアフリカ全体にとっても、素晴らしい成功だよ」(ズバラーリ、公式記者会見より)

1990年生まれの区間勝者に続いて、トム・デュムラン(マイヨ・ロホ&複合賞)、エステバン・チャベス(ポイント賞)、オマール・フライレ(山岳賞)と、やはり1990年生まれの3人がジャージ表彰式に臨んだ。敢闘賞のベロナは1992年生まれだし、後半に区間を賑わせたエリッソンドは1991年生まれ。また総合5位につけるファビオ・アルや7位ナイロ・キンタナもやはり1990年生まれ。さらにはここまで終了した全10ステージのうち、計7ステージを1990年以降に生まれた若手が勝利……と、フレッシュな風がブエルタの前半戦に吹きつけた。一方では第3ステージ勝者ペーター・サガン(1990年生まれ)、第5ステージ覇者カレブ・ユワン(1994年生まれ)、第8ステージ勝者ジャスパー・ストゥイヴェン(1992年生まれ)の3人が、すでに戦いを去っている。

果たしてブエルタの後半戦も、1990年代生まれたちは快進撃を続けるのか。それとも30を越えた大物たち——フルーム30歳、バルベルデ35歳、ロドリゲス36歳——が、豊かな経験を利用して戦いをリードするのか。短い休息を終えると、「プリト」のお膝元アンドラの山地で、戦いの第2章が幕を開ける。138kmという極めて短いコースに、6つの難峠が牙を向く。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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