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さらに5kmほど先で、ホアキン・ロドリゲスに、総合2位の座を譲り渡した。最終峠では、アル集団からラファル・マイカとナイロ・キンタナが飛び出していき、総合3位と4位の座も奪われた。アルやロドリゲスと最後まで共に走ったエステバン・チャベスに、わずか16秒差で、総合5位入りの可能性さえ潰された。つまり総合6位となった赤いジャージは、アル集団から1分52秒遅れでフィニッシュラインを越えた。「もはや勝ち目はない、と思った後はファブリス(ジャンデボス)のために残る力を使いました」と語る新城幸也も、疲れ果てたデュムランの背後で、1日を終えた。
「デュムランのことは残念に思うよ。彼は強かった。最初のステージから、強さが見て取れた。均整の取れた選手で、素晴らしいブエルタを実現させた。頭角をぐいぐい現してきた。彼がこのブエルタで成し遂げたことを、心から称賛するよ」(アル、公式記者会見より)
そう語るアルは、2014年ジロで、一気に頭角を現した。難関山頂フィニッシュを勝ち取り、総合3位に躍り出た。昨年のブエルタでは、区間2勝に総合5位と、実力を再確認してみせた。2015年はさらにステップアップして、ジロ総合2位、そしてブエルタ総合優勝へ――。
「自分が成し遂げたことを、まだ上手く理解していないんだ。ただ周りの全ての人たちが、僕を高いところまで引き上げてくれた。この勝利をつかんだのは、彼らであって、僕個人じゃないんだよ。とにかく、このリーダージャージを着ることができて、幸せに思う」(アル、公式記者会見より)
2015年ブエルタの総合の戦いは、終わりを告げた。史上初めての「1990年生まれ」グランツールチャンピオンは、真紅の衣を身にまとい、マドリードへの凱旋パレードを行う。総合2位ロドリゲスは人生5度目の、3位マイカは生まれて初めてのグランツール総合表彰台へと上る。もちろん山岳賞ジャージはオマール・フライレで確定しているし、複合賞は「プリト」でほぼ確定だろう。
あとは、マドリードのど真ん中で、今大会最後の集団スプリントを華やかに繰り広げるだけ。失意のジャイアント・アルペシンが、きっと、ジョン・デゲンコルブのためにもう1度トレインを組み上げるのだろう。4年連続の総合表彰台乗りを逃したバルベルデも、なんとか緑のポイント賞ジャージを着て表彰式に出席するために、ラストスプリントに打ってでるに違いない。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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