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サイクル ロードレース コラム 2016年3月1日

【パリ〜ニース/プレビュー】本格的なサイクルロードレースが開幕!マイヨ・ジョーヌに向け、コンタドールらが参戦する!

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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自転車界に本物の春がやってくる。すでに地球のあちらこちらで脚試しを繰り返していたプロトンが、いよいよ本格的なサイクルロードレースシーズンへと走り出す。いまだ灰色の雲が垂れ込めるヨーロッパの大地に、色とりどりのジャージがぱあっと散らばって行って……。もちろん欧州ワールドツアーレース第1戦目パリ〜ニースがたどり着く先には、南フランスの太陽が待っている!J SPORTSではパリ〜ニースを生中継する。

今年で創設83年目を迎え、伝統的に「ミニツール」と呼ばれるパリ〜ニースは、かつて数多くの「7月の王者」を輩出してきた。たとえばアルベルト・コンタドールは、2007年大会を勇敢なアタックで勝ち取ると、そこからまっすぐにグランツール王者への山道をかけあがった。2012年のブラドレー・ウィギンスはニースで黄色い衣装を身にまとい、数ヵ月後にはパリのシャンゼリゼでマイヨ・ジョーヌを身にまとった。

ところが昨大会は、少々様相が違った。8日間のレースのうち、難関山岳はわずか1日だけ。クラシック風の起伏ばかりが連日続き、むしろワンデー巧者たちが輝いた。ミラノ〜サンレモ(表彰台3人全員がパリ〜ニース出走組)やアルデンヌ(3レース表彰台の5/9がパリ〜ニース出走組)への準備には、つまり最高だった。しかし昨ツール・ド・フランスの主役「ファンタスティックフォー」は、誰1人としてフランスへやってこなかった。フルームはトレーニングを選び、その他の3人はイタリアでのバトルを選んだ。最終的にはツールではなく、2ヵ月後のジロ・デ・イタリアの総合優勝を狙うリッチー・ポートが総合をもぎ取った。

本来の威光を取り戻すため、2016年、パリ〜ニースは古き良き伝統と立ち返る。3月6日(日)に、6.1kmのプロローグで幕を開ける第74回大会を、開催委員会は「来たるべきツールの予告編」と自信を持って送り出す。

山の割合は大幅に増えた。最初の試練は第3ステージ。クリュ・ボジョレーワインで有名なブルイィの急坂フィニッシュだ(全長3km、平均勾配7.7%、最高8.3%)。「ぶどう畑を雹や霜、うどん粉病から守る」聖母がまつられた教会へと続く坂道は、細く曲がりくねり、パンチャー・クライマーの爆発力が試される。

金曜日からの3日間は、総合争いも地形も、文字通り山場となる。第5ステージはあのモン・ヴァントゥのありがたい姿を拝む。残念なのは、本格的な禿山部分に足を踏み込んだ直後に、山を降りること。しかもステージ前半に登場するため、もしかしたら、「プロヴァンスの巨人」はほとんどレースに影響を及ばさないかもしれない。もちろん、総合下克上を企てる者たちによる、早めの特攻が巻き起こる可能性だってある。昨大会の終盤にミカル・クヴィアトコウスキーが試みたような!

最終日前日の土曜日第6ステージには、今大会の女王ステージが待ち受ける。全長177kmのコース上に立ちはだかる難関山岳は7つ。全長15.3km、平均勾配5.7%(ラスト300mは11%)の山道を登り切ると、大会初登場ラ・マドーヌ・ドゥテルのてっぺんにてフィニッシュを迎える。見渡しのよい頂には、「難破船を救った」聖母がまつられた小さな教会が建てられている。ちなみにトレックの自転車「マドン」の由来の山ではないらしい。地理的には近いけれど、かつてランス・アームストロングの練習ルートだったのは、別のコル・ド・マドーヌとのこと。

フィナーレは2年ぶりに、地中海岸のプロムナード・デ・ザングレにて。鷲巣村エズへの登坂タイムトライアルの代わりに、6つの山岳ポイントを乗り越えた果てに、エズからのスリリングな高速ダウンヒルでパリ〜ニースは幕を閉じる。

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