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サイクル ロードレース コラム 2016年5月15日

ジロ・デ・イタリア2016 第8ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「一番きついゾーンでやられてしまった。あそこで我慢してしがみついてさえいれば、その後は問題なく一緒にフィニッシュまで行けたはずなのに……」(モンタグーティ、チーム公式リリース)

必死に追走を続け、未舗装路の終わり=山頂を25秒遅れで通過したモンタグーティは、しきりに後悔する。ただし、たとえアタックに反応できていたとしても、下りで果たしてついていけただろうか?なにしろブランビッラは全速力で山を上った後、カーブの多い下りに入ると、危険をまるで恐れぬ高速ダウンヒルを敢行した。そして「ラスト1kmに来て、ようやく勝利を確信した」(公式記者会見)。

中世の旧き門をくぐり、石畳の坂道を上り詰めた先には、生まれて初めてのジロ区間勝利の栄光が待ち受けていた。所属チームのエティクス・クイックステップにとっては、同じベルギーチームのロット・ソウダルと並ぶ3つめの区間優勝。さらに第3ステージのマルセル・キッテルに続いて(残念ながらこの夜に大会離脱を発表した)、チームにとっては今大会2枚目の、ブランビッラにとっては人生初めてのマリア・ローザさえ手に入った!

後方のメイン集団は、ブランビッラから1分41秒差でフィニッシュラインにたどりついた。もしもデュムランが問題なく1日を終えていたら、5秒差でジャージを死守できていたはずだった。

2級峠に入るまでは、ジャイアント・アルペシンが集団前方を制御していた。ところが、やはり未舗装の難勾配ゾーンで、アレハンドロ・バルベルデが猛烈な加速を見せた。しかも1度と言わず、何度も、畳み掛けるように。ジロ初挑戦のスペイン人が、これほど積極的に動いたのは、前方にモヴィスタ―のチームメート2人が逃げていたからだった。

「前に2人いたから、トライする価値があると考えた。山の麓から全力で山頂まで駆け上った。(逃げていた)ホセホアキン・ロハスもヤッシャ・ズッターリンは僕を待っていてくれて、あらん限りの力を尽くしてくれた。上手く行ったね。彼らは素晴らしい仕事を成し遂げてくれたよ」(バルベルデ、チーム公式HP)

バルベルデ+モヴィスター精鋭軍のスピードアップに、ほとんどの総合上位候補はしっかり食らいついた。2日前のアタックの失敗で不調が心配されていたヴィンチェンツォ・ニーバリは、この日は一切の隙を見せなかった。イヌール・ザカリン、ステフェン・クルイスウィク、エステバン・チャベス、ラファル・マイカ、リゴベルト・ウランも、極めて好調にペダルを回した。ほんの一瞬こそ出遅れたものの、ミケル・ランダやドメニコ・ポッツォヴィーボも追い付いてきた。

ただ、ピンク色のジャージだけが、あっさりと一撃で振り払われた。「未舗装路は僕にとって問題ではない。ストラーデ・ビアンケは2回出場して、2回とも20位以内で終えているし」と前日の記者会見で語っていたデュムランは、しかも、そのまま、ずるずると、後方へ沈んでいく。

「単にバッドデーだっただけ。昨日もそれほど良くなかったけれど、大した問題にはならなかった。今日だって重大な問題ではなかったんだ。ただレース中に、エネルギーがなくなってしまった」(デュムラン、チーム公式HP)

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