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落車のせいで一回りサイズダウンした集団は、この日唯一の山岳(4級峠)に取り掛かると、ランプレの高速牽引でますます小さくなっていく。逃げの3人を吸収し、そのまま山頂から一気にダウンヒルへと転じた時点で……集団は突如として、総合本命のみに絞りこまれた。最前線で、マリア・ローザを巡って火花を散らしあった!
なにより、ヴィンチェンツォ・ニーバリが、下りで加速を切った。ゴール前18km、アレハンドロ・バルベルデとエステバン・チャベスだけを引き連れて、フィニッシュ地アーゾロへと突進を始めた。
「僕は下りが得意だから」と下りでアタックを仕掛け、ニーバリがアーゾロの町を勝ち取ったのは2010年大会のことだった。今では3大ツール全てを手中に収めたチャンピオンにとって、初めてのグランツール区間勝利だった。2002年にイタリアジュニア王者に輝いたのも、またここアゾーロだった。「この場所は僕に幸運をもたらしてくれる」と、6年前のニーバリは歓喜の声を上げたものだ。
ただし、先を急ぎたい「メッシーナのサメ」に、「無敵男」と「エル・チャビト」は積極的に手を貸そうとはしなかった。3kmほど進んでようやく先頭交代を始めるも、さらに2km先で、ユンゲルスが力を惜しまず牽引してきた集団にあえなく追いつかれた。
総合2位アンドレイ・アマドールが飛び出したのは、吸収とほぼ同時だった。フィニッシュまで残り13.5km。ここでも、顔を見合わせてばかりいる強豪たちを放り出して、若きマリア・ローザは単独で追いかけた。総合でわずか26秒差につける危険人物を、逃してしまわぬために。
「僕は1人だった。落車にチームメートが巻き込まれ、もはや助けは期待できなかった。だからアマドールが飛び出した時、自分で行かなきゃならなかった」(ユンゲルス、ゴール後インタビュー)
タイムトライアル巧者は、すぐにライバルを捕らえた。しかも追いついて集団に引き戻すのではなく、逆に先に立って猛烈に引っ張り、アマドールにも先頭交代を要求した。グランツールのリーダージャージを着て走る初めてのステージで、23歳は、余計な計算や駆け引きなど考えなかった。ただ素直に、タイム差を稼ぐ絶好機に、集中した。
「こんなにあっさり逃してもらえるとはね。できる限り秒数を稼ぐよう全力を尽くした。ステージ勝利だって狙っていた。アマドール相手なら、もしかしたら、スプリントでも勝てるかもしれない、と考えた」(ユンゲルス、ゴール後インタビュー)
取り残された総合本命たちに、区間ハンターたちが次々と追いつき、真剣な追撃も開始された。オリカとバルディアーニ、さらにランプレが加速の責任を受け持ったが、グランツールの総合1位と2位は、しぶとくリードを守り続けた。残り10kmで10秒、5kmで7秒……。
「アマドールとユンゲルスは前方をとてつもない高速で走っていた。もしもギャップを埋めたいなら、最後の上りでアタックしなきゃならないと分かっていた」(ウリッシ、チーム公式リリースより)
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