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「そりゃあとてつもなく嬉しいよ。信じられないような気分さ。だって生まれて初めてのジロの区間勝利なんだから!今大会には2つの目標を抱いて乗り込んできた。1つめの目標である区間勝利は、今日無事に達成できた。もう1つの目標は、表彰台乗り。これも今日は3位に浮上できたから、予想以上の出来だったね」(バルベルデ、公式記者会見)
区間勝者から遅れることわずか37秒、ウリッシとユンゲルスがフィニッシュラインを越えた。彼ら2人もまた、この日の勝ち組であった。前者は中間ポイント10pt+ゴールポイント8ptを手に入れ、ポイント賞首位までわずか8pt差に迫った。後者は新人賞2位との差を、14分17秒へと開くことに成功した。総合でも7位に浮上している。
チャベスは被害を42秒で食い止め、総合2位の座はなんとか守った。ニーバリは1分47秒ものタイムを失い、総合3位の座も失った。休養日前日までは「ニーバリの逆転優勝はまだある」と健気に連呼していたイタリアメディアは、「もはや彼のマリア・ローザはない」と断定口調で語り始めた。
なにより、クルイシュウィックが堂々と総合首位の座を守り、それどころかバルベルデ以外のあらゆる総合ライバルから大量の時間を稼ぎ取った。すでに総合2位チャベスに対するリードはきっかり3分に開き、さらに3位バルベルデ3分23秒、4位ニーバリ4分43秒、5位ザッカリン4分50秒、6位マイカ5分34秒と続く。
「まだジロは終わっていない。難しいステージが2つ残っている」
クルイシュウィックもバルベルデも、まったく同じように、公式記者会見でこう強調した。ただオランダのヒルクライマーは、自己申告によれば長い上りを得意としているから、フレンチアルプスを舞台に繰り広げられる難関2ステージには自信を持っている。
「むしろ明日やあさってのような平坦気味のステージで、気を緩めず、集中を切らさず、走り続けなければならない。トリノまでの5日間は、毎日が、僕にとっては難しいステージなんだ」(クルイシュウィック、ゴール後インタビュー)
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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