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5周回目で1つ先の逃げを捕まえ、7周回目でチャリンギを吸収した。最後まで粘り続けたファンエムデンには、1年前のイイヨ・ケイスが作り出した衝撃の再現を許さず、ラスト7kmで飲み込んだ。それなのに、メイン集団は、徐々にボリュームを減らしていくばかり。加速による脱落……だけではなく、落車による分断や、おそらく疲労や怪我の影響や、または単なる危険回避のために。「グルッポ・コンパット」、つまり集団ひとまとまりとはならず。7.5kmの周回コースのいたるところに、小さなグループが散らばった。大集団ゴールではなく、12人の小さな集団スプリントで、2016年ジロは幕を閉じた。
スプリントの結果にさえ、ケチがついた。赤いジャージを身にまとうニッツォーロが、極めてパワフルに、「人生初」のグランツール区間勝利をもぎ取った……かと思われた。しかし4番目にラインを越えたランプレのモドロが、異議を訴えた。
「ニッツォーロが斜行して、僕の行く手をふさいでしまった瞬間に、思わず汚い言葉が口から飛び出した。とにかくすごくがっかりだ。勝機を失ってしまったのだから。チームメートたちが積み重ねてきた素晴らしい仕事を、完成させられなかったことが、大いに悔やまれる」(モドロ、チーム公式リリース)
「イレギュラーなスプリント」を行ったとして、ニッツォーロの降格処分が決定された。順位は所属集団内の最下位=12位まで下げられた。幸いにもポイントは最後に4pt計上したし、2年連続で赤ジャージを持ち帰ることには成功したのだけれど。
「チームは素晴らしい仕事をしたし、僕自身は素晴らしいスプリントをした。審判は僕に勝利を与えないことを決めたけれど、僕は、今日は自分こそが最速だったことを知りながら、家に帰るんだ」(ニッツォーロ、チーム公式リリース)
降格されたニッツォーロに代わって、2番目にフィニッシュラインを越えたニキアス・アルントに、思いがけず区間勝者に昇格した。初日マリア・ローザのチームメート、トム・デュムランが、第7ステージでジャージを失うまで、さらには第11ステージで途中棄権するまで、献身的なアシストを続けてきた。その後は自分のために力を尽くした。4度目のグランツール参戦で、初めての区間勝利を追い求めた。第17ステージは集団スプリント3位、第18ステージは大逃げで5位と、24歳のルーラー&スプリンターは目標達成まであと一歩に近づいていた。
「びっくりしたよ。審判団にとって簡単な決定ではなかっただろうけど、僕にとってはキャリアで最大の結果だ。自分が願っていたようなやり方ではなかったけれど、自分の勝歴にジロの区間勝利を加えることができるのは嬉しい。なにより今日は、いいスプリントを打てたから」(アルント、公式記者会見)
所属チームのジャイアント・アルペシンにとっては、初日に続いて、今大会2勝目。またキッテル2、グライペル3、ロジャー・クルーゲ1とあわせて、ドイツ人が21ステージ中なんと7ステージも持ち帰ってしまった。イタリア6勝、スペイン2勝、オランダ・ベルギー・スロヴェニア・コロンビア・ロシア・エストニア1勝と続く。
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