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サイクル ロードレース コラム 2016年7月11日

ツール・ド・フランス2016 第9ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「キンタナが僕に攻撃を仕掛けてくるに違いない、と1日中警戒し続けた。逃げ集団に2人もチームメートを送り込んでいたから、最後の1kmまで、いつくるか、いまくるか、と様子をうかがった。彼が動かないのは、きっと、体力温存策に違いない、と信じて疑わなかった」(フルーム、公式記者会見)

しかしながら、むしろ積極的に動いたのは、元チームメートのリッチー・ポートであり、アンドラ在住のダニエル・マーティンだった。またラスト数百メートルで、同じ英国人のアダム・イェーツが、果敢にスプリントを切った。

「結局、キンタナは何もしなかった。つまりきっと、彼は限界だったに違いない、って思うことにする。だって、ただ僕の後輪に入り込んで、ずっと張り付いていただけだから」(フルーム、公式記者会見)

最終的にイェーツのスプリントにフルームが飛び乗り、キンタナも張り付いて、3人は同タイムでゴールした。ポートとマルティンは、2秒後にフィニッシュラインを越えた。フランスの星ロメン・バルデやアンドラの道を知り尽くすホアキン・ロドリゲスは、マイヨ・ジョーヌからの遅れを21秒で食い止めた。一方でティージェイ・ヴァンガーデレンは38秒を、ファビオ・アルは1分を失った。

大会1度目の休養日を翌日に控え、総合首位はもちろんフルームで変わらず。わずか16秒差でイェーツが付け、19秒差でマーティンが追う。4位キンタナ23秒遅れ、5位ロドリゲス37秒遅れと続き、44秒遅れで6位バルデ、7位バウク・モレマ、8位セルジオルイス・エナオモントーヤの3人が並ぶ。アルは1分23秒差の13位に後退し、1週目にメカトラでタイムを大きく失ったポートは、18位→14位2分10秒差と少しだけ順位を戻した。

さて、当夜行われたサッカー欧州選手権決勝戦は、延長の末に、ポルトガルの初優勝で幕を閉じた。区間2位で終えたコスタは、きっと素敵な夜を過ごすことができたのだろう。ピノは山岳ジャージは手に入れたけれど、本当は一番欲しかった区間勝利も、フランス代表のユーロ制覇も叶わなかった。ツール一行はピレネーの小国で休息日を過ごすと、火曜日、再び大会の祖国へと帰還する。フランスを1か月夢中にさせてきたサッカー大会が終了し、しかも先週末から本格的な大型バカンスシーズンが幕を開け、ここからツールの熱狂は本番を迎える。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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