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「僕も幾度もアタックをかけたけど、上手くいかなかった。オリカの選手がラスト3kmでも仕掛けてきたけれど、いつものように僕自らが追いかけた。そして、こういったすべての作業が、僕の脚に蓄積されていった」(サガン、ゴール後TVインタビュー)
4人によるスプリントフィニッシュへともつれ込んだ。常に最後尾で力を温存していたヴァンアーヴェルマートが、今大会2勝目に向かって、真っ先にスピードを上げた。サガンは前をふさがれ、タイミングが遅れたが、やはり最後の力を振り絞ってペダルを回した。ボアッソンハーゲンとドゥムランも、それぞれツール区間を制したことのある俊足で、スプリントに加わった。
しかしオージーの勝利への執念が、この日はすべてを凌駕した。自分のためにあらゆる力を尽くし、犠牲にさえなってくれたチームメートを、絶対にがっかりさせたくはなかった。しかもブエルタではすでに区間3勝+マイヨ・ロホ3日間、ジロでは区間2勝+マリア・ローザ8日間の経験を持つというのに、ツールだけは今だ1勝もしたことがない。
「2年前は渡英直前に落車して、大会にさえ出られなかった。1年前は第3ステージで落車して。今年もすでに3回も落車している。だから、きっとこのレースは、僕ためのものじゃないんだな……とさえ考え始めていた。でも休養日に、妻が応援に来てくれた。色々と話を聞いてくれて、僕のやる気を奮い立たせてくれた。そして今日、夢がかなった」(マシューズ、記者会見)
精一杯働いたサガンは、2位で1日を終えた。第2ステージの優勝で、ようやく2位シリーズは終わりを告げたか……と思われたのだけれど。人生17度目のツール区間2位だった。ただ中間ポイント20ptに加えて、2位のゴールポイントを25pt手に入れたおかげで、表彰台では悠々とマイヨ・ヴェールを着こんだ。山にてこずり、悪態をついた2位マーク・カヴェンディッシュとの差は38pt。
マイヨ・ジョーヌの思惑通り、静かに淡々と走り続けたメイン集団は、9分39秒遅れでフィニッシュへとたどり着いた。「今はただ、7月14日のモン・ヴァントゥのことを、考えている」と、クリス・フルームは公式記者会見で語った。ピノもほぼ同じ発言を、表彰式後のミックスゾーンで繰り返した。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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