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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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スプリンターたちは、貴重なスプリント機会を失った。6秒後に滑り込んできた大集団では、アレクサンドル・クリストフが先頭を取ったが、なんの慰めにもならなかった。中間スプリントを必死に戦ったスプリンターたちにとっても、マイヨ・ヴェールはさらに遠ざかった。サガンは2位以下へのリードを90ptに開き、緑色のジャージをしっかりと着こんでいる。最終盤にメカトラの犠牲になり、集団ゴールさえ果たせなかったマーク・カヴェンディッシュは、すでに白旗を上げた。
「そもそも彼からジャージを奪おうなんて考えたのが無駄だった。サガンに立ち向かえる選手なんて、今のプロトンにはほとんど存在しないだろうね。彼は本当に、特殊な選手だから」(ゴール後インタビュー)と、区間3勝のピュアスプリンターは白旗を上げた。
ほとんどの総合ライダーたちは、フルームから揃って12秒(ゴールタイム6秒差+ボーナスタイム6秒)を失った。あまりに厳しかった1日の終わりに、被害を最小限に食い止められたと考えるべきだろうか。それともフルームには「もはや手も足も出ない」と、精神的に刷り込まれてしまった?前日まで総合5位につけていたホアキン・ロドリゲスと9位ルイ・メインチェスに限っては、1分以上を失い、総合でもそれぞれ12位と13位に陥落した。
「今日エネルギーを使いすぎてなきゃいいけど。だって明日は、モン・ヴァントゥだから」(フルーム、ゴール後インタビュー)
そんな「明日」を、つまり7月14日を楽しみにしている自転車ファンにとって、少し残念なニュースが飛び込んできた。今ステージでは地方風トラモンターヌが選手をさんざん悩ませたが、はげ山のてっぺんでは、別の地方風ミストラルが時速100kmで吹き荒れている。選手たちの安全を優先して、山頂フィニッシュは中止された。代わりに6km手前の、シャレ・レイナール(レイナール小屋)にフィニッシュラインが引かれる。伝説の山、モンヴァントゥのてっぺんを勝ち取りたい……と、熱望しているピノにとっても、残念な知らせだった。ちなみにこの日、赤玉ジャージだけでなく、山岳賞2位のラファル・マイカもまた、落車の犠牲となった。
多くのフランス人にとっても、恨めしい風である。この日のコース沿道でも、乾燥と風のせいで火災が発生し(幸いにも犠牲者はいなかった)、プロトンが煙に巻かれることもあった。なにより南フランス全体に花火禁止令が出された。革命記念日のお祭りは、少々控えめに、行われることになる。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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