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【リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ / プレビュー】気になる現役世界チャンピオンにして、リエージュ現役最多4勝を誇るバルベルデ。「無敵男」は油断禁物!
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか中集団によるスプリントフィニッシュになるのでは?という疑念の声も上がる。しかし開催委員会は「その逆だ」と自信を持つ。彼らの主張によれば、アンスの上りフィニッシュに向けて、多くのパンチャーがラストギリギリまで力を温存してきたという。つまりは平坦フィニッシュだからこそ、早めにアタックを打たねばならぬ。
自ずと各チームの採用する戦術は変わり、勝者に求められる脚質も変わってくるはずだ。たとえば水曜日にユイの壁を最速で上り切ったアラフィリップは、旧リエージュでは2位に食い込んだ経験を持つが(2015年)、新リエージュは「自分にとって有利ではない」と語る。
ただしアラフィリップが今季9勝と絶好調である上に、忘れてはならないのは、やはり平坦フィニッシュのミラノ〜サンレモを鮮やかに勝ち取ったこと。そもそも今季早くも25勝のドゥクーニンク・クイックステップは、いつも通り、複数の切り札を揃えている。ディフェンディングチャンピオンのユンゲルスは、今春フランドル系ではとてつもない独走力でライバルたちを震え上がらせたし、8年前のリエージュ覇者ジルベールは、2週間前のルーベで改めて究極のモニュメントハンターっぷりを見せつけたばかり。
ちなみに「ウルフパック」のユンゲルスは、5月にはジロで総合争いに挑戦する。またフレッシュ・ワロンヌで同僚の優勝を見事にお膳立てし、リエージュにも乗り込んでくるマスは、昨ブエルタ総合2位。今年は総合優勝を狙ってツールに乗り込む。そう、5大モニュメントの中でも屈指の起伏コースを誇る今大会は、ワンデーシーズンから本格的ステージレースシーズンへの移行レースでもある。だからこそ来るグランツールで総合争いを繰り広げるであろう強豪たちも、こぞってスタートラインに並ぶ!
マリア・ローザ争奪戦を繰り広げるデュムランにニバリ、ザカリン、さらにはツールで連覇を狙うトーマスに、悲願のマイヨ・ジョーヌ獲りに向かうキンタナ等々が、リエージュに脚だめしにやってくる。フレッシュ・ワロンヌは途中棄権に終わったものの、3年連続ツール総合ひと桁代のマーティンは、6年ぶりのリエージュタイトルを熱望しているし、またツール総合表彰台2度のバルデは、アルデンヌ前半2戦ですでに調子の良さを証明済み。昨ブエルタ優勝のサイモンに続き今年こそは自分が..とツールに乗り込むアダム・イェーツは、水曜日の落車リタイアのリベンジを誓っているに違いない。ご存知、アラフィリップと今季すでに3度も直接対決を繰り広げてきたフグルサングも、ツールで総合エースを張る予定だ。
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