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サイクル ロードレース コラム 2016年7月21日

【ツール・ド・フランス2016 第17ステージ結果速報】ザカリンがラスト6.5kmを逃げ切りツール初勝利!キンタナは28秒遅れる

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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休息日明けの第17ステージはアルプス4連戦の幕開け、いよいよ総合勢が動き出す超級登りフィニッシュ。

灼熱の太陽の下、マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ)とローハン・デニス(ビーエムシー レーシングチーム)が去ったプロトンは、ベルン(スイス)からフィノー・エモッソン(スイス)までの184km、途中4つの山を登っていく。

大逃げでのステージ優勝を狙う激しいアタック合戦が行われ、スタート直後には集団落車が発生、ワレン・バルギル(チーム ジャイアント・アルペシン)はレースを続けたもののボルト・ボジッチ(コフィディス、ソリュシオンクレディ)とゴルカ・イサギーレインサウスティ(モヴィスター チーム)がリタイアしている。

時速50kmを超える高速巡航で逃げに乗った11選手に追走グループが2つ、メイン集団はチーム スカイがコントロール下に置き、最終盤へ備えて脚を温存している。序盤にむかえた2つの3級山岳はラファル・マイカ(ティンコフ)が先頭通過、中間スプリントポイントはマイカのアシストで逃げを牽引しているペーター・サガン(ティンコフ)が20ptsを積み重ねた。

長い下り坂で追走していたアレクセイ・ルツェンコ(アスタナ プロチーム)、フレフ・ヴァンアーヴェルマート(ビーエムシー レーシングチーム)、トマ・ヴォクレール(ディレクトエネルジー)の3選手は先頭集団に合流することができたが、その後ろを走っていたルイ・コスタ(ランプレ・メリダ)、ジュリアン・アラフィリップ(エティクス・クイックステップ)らは追いつけず、メイン集団に飲み込まれている。

14選手になった先頭がツール初登場の1級コル・ド・ラ・フォルクラを登り始め、トニー・ギャロパン(ロット・ソウダル)がアタックするとルツェンコだけがついていく。メイン集団ではウィナー・アナコナ(モヴィスター チーム)がペースアップをはかり、ついて行けなくなったティージェイ・ヴァンガーデレン(ビーエムシー レーシングチーム)が遅れ、大幅に総合順位を落とした。

ギャロパンとルツェンコを抜き去ったマイカとハリンソン・パンタノ(イアム サイクリング)の2人が山頂を越え下りで後続を突き放す。超級ファンオー・エモッソンでイルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ)が追いつき、メイン集団ではアスタナ プロチームがぐいぐいと速度をあげて人数を絞っていく、バウク・モレマ(トレック・セガフレード)とリッチー・ポート(BMC レーシングチーム)はアシストが全て脱落した。

山頂までラスト6.5kmでザカリンがアタック、吸収されたあと再びペダルを踏み込むと、もう誰もついていけなかった。フラムルージュを越えた時パンタノは36秒後ろ、マイカの姿も見えない。ゴール手前で勝利を確信したザカリンはジャージを整え、ツール区間初優勝。

アレハンドロ・バルベルデがナイロ・キンタナ(共にモヴィスター チーム)のためにアタックをするとロマン・クロイツィゲル(ティンコフ)とセルジオルイス・エナオモントーヤ(チーム スカイ)が遅れ、ダニエル・マーティン(エティクス・クイックステップ)のアタックは容認されたものの不発に終わった。

ラスト2km、満を持して飛び出したのはリッチー・ポート、クリス・フルーム(チーム スカイ)は動けず。キンタナはフルームの動きを見て踏むのをやめ、定位置のフルームの後ろに戻る。ポートのアタックから1分経過したあとでフルームが追いかける、キンタナ、ファビオ・アル(アスタナ プロチーム)がついていけなくなり、ポートとフルームが後続にタイム差をつけてフィニッシュ。

キンタナはアダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)、ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)、アルにも抜かれフルームから28秒遅れてゴールした。アダム・イェーツはバウク・モレマ(トレック・セガフレード)に26秒差まで迫っている。

「自分のキャリアの中で最高の勝利!オリンピックで競う大きな自信になる」(ザカリン、ツール公式サイトより)

第17ステージ結果

1 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ/ロシア)in 04h 36' 33''
2 ハリンソン・パンタノ(イアム サイクリング/コロンビア)at 00' 55''
3 ラファル・マイカ(ティンコフ/ポーランド)at 01' 26''
4 クリスティアン・ドゥラセック(ランプレ・メリダ/クロアチア)at 01' 32''
5 ブリース・フェイユー(フォルテュネオ・ヴィタルコンセプト/フランス)at 02' 33''
6 トマ・ヴォクレール(ディレクトエネルジー/フランス)at 02' 46''
7 ドメニコ・ポッツォヴィーボ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/イタリア)at 02' 50''
8 スタフ・クレメント(イアム サイクリング/オランダ)at 02' 57''
9 スティーブ・モラビート(エフデジ/ノルウェー)at 04' 38''
10 リッチー・ポート(BMC レーシングチーム/スイス)at 07' 59''
・・・
11 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 07' 59''
12 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)at 08' 07''
13 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 08' 10''
26 ファビオ・アル(アスタナ プロチーム/イタリア)at 08' 18''
16 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 08' 27''
18 バウク・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)at 08' 39''
19 ダニエル・マーティン(エティクス・クイックステップ/アイルランド)at 08' 46''
23 ロマン・クロイツィゲル(ティンコフ/チェコ)at 09' 38''
64 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMC レーシングチーム/アメリカ)at 26' 15''
67 新城 幸也(ランプレ・メリダ/日本)at 26' 15''

個人総合順位

1 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)in 77h 25' 10''
2 バウク・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)at 02' 27''
3 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)at 02' 53''
4 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 03' 27''
5 ロメン・バルデ(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル/フランス)at 04' 15''
6 リッチー・ポート(BMC レーシングチーム/オーストラリア)at 04' 27''
7 アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム/スペイン)at 05' 19''
8 ファビオ・アル(アスタナ プロチーム/イタリア)at 05' 35''
9 ダニエル・マーティン(エティクス・クイックステップ/アイルランド)at 05' 50''
10 ルイ・メインチェス(ランプレ・メリダ/南アフリカ)at 06' 07''
・・・
11 ロマン・クロイツィゲル(ティンコフ/チェコ)at 07' 03''
17 ティージェイ・ヴァンガーデレン(BMC レーシングチーム/アメリカ)at 23' 03''
115 新城 幸也(ランプレ・メリダ/日本)at 02h 55' 23''

ポイント賞

1 ペーター・サガン(ティンコフ/スロバキア)425 pts
2 マルセル・キッテル(エティクス・クイックステップ/ドイツ)228 pts
3 ブライアン・コカール(ディレクトエネルジー/フランス)156 pts

山岳賞

1 ラファル・マイカ(ティンコフ/ポーランド)173 pts
2 トーマス・デヘント(ロット・ソウダル/ベルギー)90 pts
3 イルヌール・ザカリン(チーム カチューシャ/ロシア)78 pts

新人賞

1 アダム・イェーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/イギリス)in 77h 28' 03''
2 ルイ・メインチェス(ランプレ・メリダ/南アフリカ)at 03' 14''
3 ワレン・バルギル(チーム ジャイアント・アルペシン/フランス)at 30' 12''

チーム総合順位

1 モヴィスター チーム(スペイン)in 232h 22' 54''
2 チーム スカイ(イギリス)at 02' 20''
3 BMC レーシングチーム (アメリカ)at 14' 48''

敢闘賞

79 ハリンソン・パンタノ(イアム サイクリング/コロンビア)

第17ステージのリタイア

192 ボルト・ボジッチ(コフィディス、ソリュシオンクレディ/スロベニア)
101 マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ/イギリス)
95  ローハン・デニス(ビーエムシー レーシングチーム/オーストラリア)
16  ゴルカ・イサギーレインサウスティ(モヴィスター チーム/スペイン)

J SPORTS編集部

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