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ピュアスプリンターのいない大集団スプリントで、ジャンニ・メールスマンが初めてのグランツール勝利を勝ち取った。グランツール初参加の2人、ミカエル・シュヴァルツマンとマグヌス・コルトを堂々と退けて。ミカル・クヴィアトコウスキーは区間4位に食い込み、チームメートのピーター・ケノーから、大切な赤いジャージを引き継いだ。2014年世界チャンピオンにとって、初めてのグランツールリーダージャージだった。
前夜にチーム単位のお披露目を終えた198選手が、一斉にスタートから走り出した。2016年ブエルタ初めてのラインステージは、当然のように、大会初めてのエスケープを生み出した。4km地点であっさりチェザーレ・ベネデッティとローラン・ピションが前方へと逃げ出し、ブライアン・ノローもすぐさま合流した。
3人の背後で、マイヨ・ロホ擁するスカイは、静かなるコントロールを続けた。「平坦」とは名ばかりの微妙に波打った大地で、逃げ集団は、最大4分ほどのリードを許された。おかげで、たっぷりと余裕をもって、ステージ上に待ち受けるたったひとつの3級峠の先頭争いを繰り広げることができた。あまりに余裕がありすぎたせいか、ノローは1kmも手前からアタックを仕掛けてしまうのだけれど。
結局、最後にちょっとさして、ピションが老獪に先頭をかすめ取った。もちろん、先頭通過には、自動的に大会初の山岳賞ジャージがついてきた。しかも、スペインのフィニステラ(地の果て)と呼ばれるガリシアで、フランスのフィニステール地方からやって来た男が手に入れたのは、可愛い青玉ジャージだけではない。ゴール前19km、中間スプリントポイントでもきっちり2位に食い込むと、複合賞ジャージさえも身にまとってしまったのだ!
ちなみに、3大ツールではブエルタにしか存在しないこの奇妙なマイヨ・コンビナダは、1)山岳賞、ポイント賞、総合のすべてにランクインしている選手の中から、2)順位合計が最も少ない選手に与えられる。だから、もちろん、大会2日目に同条件を満たせるのは、逃げに乗った選手しかありえない。ただステージ終盤に、フィリップ・ジルベールがエスケープの邪魔をしにやってきたせいで..、ベネディッティは中間スプリントの上位3位からはじき出され、複合賞ランキングに食い込む権利を失ってしまう。
ブエルタ後の世界選手権には99.9%行かないだろう、なぜなら地形が平坦すぎるから..と公言する2012年世界チャンピオンは、特にポイントが欲しかったわけではない。フィニッシュ手前40kmの急坂を利用して飛び出し、3人に力ずくで追いついたジルベールの狙いは、むしろ中間1位通過=3秒のボーナスタイムだった。もちろん最終的な目的は、おそらく、翌日第3ステージの激坂フィニッシュ後にマイヨ・ロホを取ること。翌日のリーダージャージ獲得作戦を成功させるためには、スカイ&モビスターの「タイム差ゼロ集団」からの遅れを、どうしても7秒→4秒差に縮めておきたかったのだ。
そんな念願を果たした直後に、ゴール前16km、ジルベールは特に抗うことなく、朝からのエスケープ3人と一緒にメイン集団に吸収されていった。その後に入れ替わるように、ヒルクライマーのティアゴ・マシャドがアタックに転じたこともあった。ブエルタ屈指の難峠アングリルの、現時点では史上最後の覇者(2013年)であるケニー・エリッソンドさえ、こんな平坦ステージの終わりに飛び出しを試みた。しかし、もはやプロトンは、これ以上の逃げを許さなかった。この日、大部分の「ピュア」スプリンターたちはハンブルグを走っていたけれど、それでもスペインにスプリント巧者を連れてきたチームは、大集団スプリントに向けてこぞって先を急いだ。
きれいな列車は、最後まで出来上がらぬままだった。少々カオスなフィニッシュで、主導権を握ったのは、やはりプロトン屈指のスプリントチームだった。年間を通してマルセル・キッテルやフェルナンド・ガビリア、さらにはトム・ボーネンをせっせと運ぶ列車が、この日はメールスマンのために運行された。
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