人気ランキング
-
サイクル ロードレース コラム
【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
今大会ステージの3分の2が、「グランツール初優勝」の喜びにわいている。この日はなんと、12人目の初優勝選手が誕生した。しかも23歳のマグヌス・コルトにとっては、今ブエルタこそが、生まれて初めてのグランツールだった!人生6度目のグランツールを戦う別府 史之は、「グランドスラム」を達成した。2011年ジロ第10ステージのフーガ賞、2009年ツール第21ステージの敢闘賞に続き、初出場ブエルタでも敢闘賞を手に入れた。翌日に勝負の個人タイムトライアルを控えつつ、総合勢は単純なはずのスプリントステージを、少々ナーバスに終えた。
暑い1日に、あっさりとエスケープ集団はできあがった。ここまで片手で足りないほどの飛び出しを繰り返してきたピエール・ローランを筆頭に、マルコ・カッタネオ、クエンティン・ハウレギ、そして我らが別府 史之が、スタートから6km地点で逃げの許可を得た。ルイ・ヴルヴァークもすぐに追いくと、5人で逃げはじめた。
行く先に2級峠が1つ待ち構えるだけの、いわゆる平坦ステージだった。つまり5人のままでは、逃げ切り勝利は、どう考えても不可能だ。だから、5人は、ちょっとした「駆け引き」を試みた。すぐに5分程度のリードを奪ったというのに、スタートから70km地点の2級峠の上りで、逃げスピードをあえて落とした。わざとゆっくりと山を上り、タイム差を2分半ほどにまで縮めた。できる限りプロトンとの距離を縮めて……、後方からさらに数選手が合流してくるのを待つ作戦だ!
ギリギリまで我慢したけれど、残念ながら、誰も飛び出しては来てくれなかった。5人は再びスピードを上げるしかなかった。2級峠は別府が先頭で越えた。147km地点の中間ポイントではヴルヴァークが1位通過、別府が3位通過を果たした。タイム差は最大6分45秒ほどにまで開いた。
ゴールまで50km。後方メイン集団へのリードはいまだ4分半ほど保っていた。しかし、ここから、急激にタイム差は縮んでいった。地中海沿いのフィニッシュラインへ向けて、道がひたすら下り基調だったせいでもある。なによりエティックス・クイックステップ、チーム ジャイアント・アルペシン、ボーラ・アルゴン18、イアム サイクリング、ディメンションデータの5チームが、精力的にメイン集団を引っぱった。あまりにもスピードを上げすぎて、時にメイン集団内で、小さな分断さえ発生したほどだった。
もちろん逃げ集団は、仲間割れもせず、夢中で先頭交代を続けた。途中でカタネオが脱落したのも気にせずに。しかし、向かい風の中、確実にタイム差は縮んでいく。残り40kmで2分45秒差、30kmで1分40秒、20kmで30秒。
しかもゴールの接近と共に、総合系チームが集団加速に加わり始めた。近頃、平坦ステージの最終盤では、すっかりおなじみの風景だ。もちろん彼らの目的はステージ優勝ではない。ひたすら「救済地点=3km」に到達するまで、落車や分断をできるかぎり避けるため……。特にチーム スカイとモヴィスター チームの加速が、逃げにとどめをさした。ゴール前11.3km、エスケープには強制的に終止符が打たれた。
それでも、別府 史之と日本のファンたちにとっては、素敵なご褒美が待っていた。すでにジロのフーガ賞(単純に逃げ距離で計算)、ツールの敢闘賞(審判団が選出)を手にしてきたる別府が、第18ステージの敢闘賞に選出されたのだ!
あわせて読みたい
-
サイクル ロードレース コラム
【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
4月7日 午後6:05〜
-
3月31日 午後4:55〜
-
4月17日 午後7:45〜
-
4月6日 午後10:15〜
-
3月16日 午後9:30〜
-
Cycle*2024 ボルタ・ア・カタルーニャ 第6ステージ
3月23日 午後10:30〜
-
4月1日 午後7:00〜
-
Cycle*2024 ラ・フレーシュ・ワロンヌ フェミニーヌ
4月17日 午後11:55〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!