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サイクル ロードレース コラム 2017年7月3日

ツール・ド・フランス2017 第2ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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写真:第2ステージを制したキッテル

ドイツとベルギーを股にかけて行われたステージで、ベルギーチームのドイツ人、マルセル・キッテルが歓喜の瞬間を味わった。2017年ツール最初のラインステージの大半はツール初心者が盛り上げ、冷たい雨の中では、前日に続きヒヤリとするような落車が発生した。ビッグネームが幾人も巻き込まれたが、幸いにも、総合争いに止めを刺すような大事態とはならなかった。

人垣は途切れなく続いた。11年ぶりにやってきたツール・ド・フランスが、たった1日半でドイツから立ち去ってしまうことを名残惜しむように、日曜日のコース沿道は観客でびっしり埋まった。3年前の英国開幕にも負けないほどの人出だった。ただ、ここでは誰もが節度を持って、選手の通過を温かく見守った。ゼロkm地点で逃げ出した4選手にも、後方のメイン集団にも、心からの声援が送られた。

大会初のラインステージにふさわしく、逃げ集団にはフレッシュな顔ぶれが揃った。トマ・ブダ23歳、テイラー・フィニー27歳、ローラン・ピション30歳、ヨアン・オフレド30歳..の4人には共通点があった。それはツール・ド・フランス初出場であること。初めて乗り込んだ世界最高の舞台でも、物怖じせずに、4選手は勇んで前へ飛び出した。



写真:逃げる4名の選手、先頭はフィニー

初逃げの醍醐味と言えば、やはり山岳賞の行方である。しかし、運命は、6.5km地点であっさり決まった。

「あらかじめ逃げようと計画していたし、このジャージ獲りも、あらかじめ計画していたんだ」(ミックスゾーンインタビュー)

と語ったフィニーが、大会最初の山岳(4級)で首位通過を果たしたからだ。最終盤に、確かに、4級峠はもうひとつ残っていた。ただ大会規則によると、ポイントが同点で並んだ場合は総合上位の者に山岳賞が与えられるため、前夜の好走で12位に食い込んだ元トラック世界チャンピオンが「ほぼ」ジャージを確定させたことになる。それでも、道はすでにベルギーへと入り、お隣ドイツにも負けないほどの大量の..、いや、むしろ「ラルプデュエズ」のようなお祭り騒ぎを繰り広げる観客の目の前で、2度目の4級峠もきっちりフィニーは先頭で山頂を越えた。

10代で虹色のジャージを身にまとい、21歳でジロ・デ・イタリアのピンクジャージをを3日間着用した早熟なエリートが、少々遅すぎたツールデビューで、赤玉ジャージを颯爽とさらい取った。しかも、そのまま、下りでさらなる加速を試みた。初めての冒険を少しでも長引かせようと、ただオフレドと2人きり、熱心に先を急いだ。

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