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サイクル ロードレース コラム 2017年8月9日

【アークティックレース・ オブ・ノルウェー プレビュー】第5回大会はパンチャー大祭。北極圏のフィヨルド巡りは、ボーナスタイム収集が総合勝利の鍵となる

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ちなみに、この秋、ノルウェーで世界選手権が開催される。トロムソからは1000km以上も南の、北極圏「外」のベルゲンでの開催だから、特に比較すべきではないかもしれない。ただし同じ国が敷いた舗装道路の上を走り、同じようなフィヨルドコースを駆け巡って、最後は起伏付きの周回コースで締めくくられる。つまり第4ステージは、ちょっとしたテストイベント的な雰囲気も、感じ取れるに違いない。

このコース設定で、果たして、クリストフはどこまで総合に絡めるだろうか。この話をしつこく持ち出すのは、実はアークティックレース・オブ・ノルウェーのルール設定のせいでもある。各ステージにはそれぞれ3か所の中間ポイントが設置されており、緑ジャージを巡る争いが活気づくと同時に、ボーナスタイム(3秒、2秒、1秒)の収集合戦も熱くなる。すなわち中間だけで、最大36秒ものタイムを稼ぐことが出来るのだ。当然ながらフィニッシュでも上位3人には10秒、6秒、4秒のボーナスタイムが与えられるから、例えば第3ステージの山でタイム差を最小限に留めることができれば……。実際2014年大会は、2度の上りフィニッシュで計24秒を落としながらも、クリストフは2度の区間勝利+ボーナスタイム収集で総合首位に4秒差にまで迫っている。

ボーナスタイムやグリーンジャージも大切だけど、大多数の選手にとっては、実は山岳ポイントこそが大切だ。山岳賞首位に立てば、サーモンピンクのおしゃれなジャージがついてくるから。なにより、美味しいノルウェー産サーモンが副賞でもらえるから!一昨年は期間内にサーモンジャージを着用したすべての選手に500kgの鮭(+ノルウェー出身シェフの出張料理)が贈られた。

昨年は総合覇者のジャンニ・モスコンにもサーモンが贈られ、クリスマス前のトレーニングキャンプ中に、チーム スカイのみんなで一緒に食べたらしい。今年も「鮭はノルウェーにとって大切です」という合言葉と共に、受賞選手にはサーモンが贈呈される予定だ。

北極圏で行われるパンチャー大祭に、ワールドチームからはBMCレーシングチーム 、アスタナ プロチーム、ディメンションデータ、チーム カチューシャ・アルペシン、チーム サンウェブが参戦する。また昨ツールを賑わせたコフィディス、ソリュシオンクレディ、ディレクトエネルジー、フォルテュネオ、ワンティ、ジロ出場組のガズプロムとCCC、ブエルタ出場のアクア・ブルー・スポーツと強豪プロコンチネンタルチームも揃っている。さらには日伊合同チームのニッポ・ヴィーニ ファンティーニも、リーダーのダミアーノ・クネゴを筆頭に、日本のトレーニー西村大輝と共に乗り込んでいく!

この春にツアー・オブ・ノルウェーとツール・デ・フィヨルドで総合優勝を果たし、この夏のツール第19ステージでは見事な勝利をさらったエドヴァルド・ボアッソンハーゲンは、残念ながら今大会は出場を見送った。ただ2014年U23世界王者スヴェンエーリク・ビストラムや、昨世界選手権で見事な働き者っぷりを示したトルルスエンゲン・コルシェッツが、母国ノルウェーの期待を背負ってスタートラインに並ぶ。またシンドレショスタッド・ルンケも、現役プロ選手の中では唯一の北極圏生まれ(北緯68度33分のストクマークネス出身)として、地球の果ての美しき故郷を駆け巡る。

☐ アークティックレース・オブ・ノルウェー
8月10日(木)~13日(日)全4ステージ生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE配信!

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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