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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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前日の後悔を繰り返すまいと、早め早めに攻撃を仕掛けたミゲル・アンヘル・ロペスモレーノが、2つ目の山頂フィニッシュで栄光を味わった。実質「初めて」のグランツールを戦っている23歳は、一気に表彰台さえ射程圏内に入れた。アルベルト・コンタドールは自らの哲学を貫き通し、ヴィンチェンツォ・ニーバリも誇り高く攻撃に転じたが、チームスカイの堅固な守りを打ち崩すことはできなかった。クリス・フルームは赤いジャージ姿で2度目の休息日を、そして大会3週目を迎える。
短距離+難関山岳のコラボレーション、これぞ近年グランツールの開催委員会がこぞって好む手法である。例えば昨大会の第15ステージも118kmと短かった。コンタドールとナイロ・キンタナがスタート直後に飛び出して、ライバルのフルームから大量2分半を奪ったものだ。この日は130km弱のコースに難峠が3つ詰め込まれていた。3つ……と言っても最後の2つはほぼ連続していたから、つまり30km登りっぱなし。
スタート直後から、当然のように、めまぐるしいアタック合戦が巻き起こった。飛び出しては吸収し、カウンターを打っては引きずり降ろされ、バーレーン・メリダやトレック・セガフレードがトライしてはスカイも監視役を送り込み……、と寄せては返す波のように攻撃は繰り返された。前方へ向かって全力疾走する一団の中には、青玉ジャージや緑ジャージの姿もしばし見られた。
時速60km超の攻撃合戦が、ふと一瞬、凪の状態に入った。そこから、するり、とコフィディスタンデムが飛び出した。数選手が後を追った。スタートから38km、ようやく8人の逃げ集団が出来上がった。
苦労して逃げだしたはいいけれど、見返りはそれほど大きくはなかった。なにしろメイン集団からは、最大3分しか余裕は与えられなかった。前日も黙々と働きながら、あまりにタイム差を許しすぎて、ロペスモレーノを2位にしか送り込めなかったアスタナプロチームが、せっせと制御に努めたからだ。
ポイント賞首位のマッテオ・トレンティンは、たしかに45km地点の中間ポイントでは、望み通りに先頭通過を果たした。しかし先頭に与えられるポイントはたったの4ptで、最大25pt稼げるフィニッシュ地では大切な緑色のジャージを脱ぐはめになった。第12ステージの大逃げでは、後から飛び出してきたコンタドールを見事に補佐したエドワード・トインズも、この日はステージ半ばの1級峠があまりに厳しすぎたものだから、アシストする前に脱落していった。勾配20%を超える激坂ゾーンが点在する同峠で、先頭はサンダー・アルメただ1人となった。
この1級峠で、2つ目の逃げが生まれる。残り63km、アダム・イエーツとロメン・バルデが飛び出した。少し遅れてスティーヴン・クライスヴァイクも、追走へと乗り出した。
総合表彰台を目指してスペインに乗り込んできたものの、早い段階で望みを失ってしまった3人のグランツールライダーは、名誉回復=区間勝利のために難峠を大急ぎで駆け上がった。下りがちょっぴり苦手なアルメを、猛烈なダウンヒルで追い詰めると、2つ目の1級峠の登坂口で捕らえた。さらに「勾配がきつすぎたから、自分のテンポで上りたかった」と語る敢闘賞ベルギー人をその場に打ち捨てて、3人は先を急いだ。
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