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【パリ~ルーベ プレビュー】全長54.5kmにも渡る石畳の責苦!「クラシックの女王」を射止める幸運な男は誰か?
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか以前の状態のままでは、大雨が降ると、大きな水たまりができてしまったそうだ。もちろん開催委員会の本音は「どんな天候だろうがルーベのコースを変更したくない!」。だったら水たまりができないようにすればいいじゃないか、とほんの少し道の傾きを修正したのだとか。
その副産物として、石畳の隙間にびっしり生えていた草が取り払われ、滑りにくくなった(来年には草が生えているだろう)。代わりに、今までより石畳と石畳の間隔が広がったため(水はけを良くするためだろうか?)、振動の幅が大きくなり、ついでに隙間に車輪が挟まれやすくなった。スピードは出るが、ハンドル操作は難しくなったようだ。もちろん敷き直した500mを過ぎれば、残り1800mは今まで通りにつるつるの危険が潜んでいる。
こんなあらゆる地獄をかいくぐり、ルーベの自転車競技場で、「クラシックの女王」を射止める幸運な男は誰なのか。
ディフェンディングチャンピオンのサガンは、この春は不気味なほどに姿を潜めている。ダウンアンダー第3ステージで両手を上げて以来、勝ち星はゼロ。サンレモで4位に入った以外は、フランドル系クラシックで一度もトップ10にさえ食い込んでいない。元世界選手権3連覇の王者は、今年初めてリエージュ~バストーニュ~リエージュに挑戦する。調子のピークを、いつもよりほんの少し遅めにもってくるつもりなのかもしれない。
2019年は既にモニュメント1勝、ワールドツアー登録クラシック3勝、セミクラシック3勝と、相変わらずのクラシック精鋭軍団っぷりを見せているドゥクーニンク・クイックステップは、ルーベ2位2回のシュティバルを中心に、5年ぶりのタイトル奪還を狙う。全モニュメントが欲しいジルベールや、念願叶って与えられたエース格を成績に結びつけたいランパールトなど、誰が勝ってもおかしくない。
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