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5秒後にフィニッシュラインを越えたイェーツは、2位のボーナスタイム6秒も収集した。クライスヴァイクはさらに8秒遅れて山頂にたどり着き、やはり4秒のボーナスタイムを手に入れた。目論見通り大きな成果を手に入れた2人に対して、総合ライバルたちは大きくタイムを落とした。
ひたすらキンタナがとビルバオが献身を尽くしたが、残り7kmですでに遅れは30秒に開いていた。総合12位ウィルコ・ケルデルマンや10位トニー・ガロパンさえも積極的な飛び出しを試みる中、2位バルベルデ、3位エンリク・マス、4位ロペスは膠着状態に陥った。残り5.5kmで差は1分に達した。ようやくロペスが何度か加速を試み、残り1.5kmでマスも動くが、もはや若き2人にできることは、大ベテランのバルベルデを蹴落とすことだけだった。
ピノの勝利から52秒後、8位リゴベルト・ウランと共に、ロペスとマスはラインを越えた。つまりイェーツから47秒落とし、表彰台の直接的ライバルであるクライスヴァイクからは39秒を失った。バルベルデはマイヨ・ロホから1分07秒遅れ、疲弊したキンタナはさらに37秒後に1日を終えた。
「時には勝ち、時には負ける。それが自転車レース」と語ったバルベルデは、平坦ステージの山頂フィニッシュの終わりに、総合では1分38秒差に後退した。クライスヴァイクは総合3位に返り咲き、しかも2位までわずか20秒差に詰め寄った。マスは総合4位に陥落したが、表彰台までの距離はたったの17秒でしかない。また5月のジロでは第19ステージ終了時点で総合4位ながら、翌第20ステージで表彰台の座を射止めたロペスは、9月のスペインでは総合5位につける。3位クライスヴァイクに対する遅れは31秒だ。
そして鬼門の……ジロでマリア・ローザを失った第19ステージを、完璧な形で乗り越えたサイモン・イェーツは、「あと1日」と気を引き締める。
「まだ僕はブエルタを勝ったわけではない。たったの1日で全てが変わってしまうことを、僕は痛いほど知っている。明日も集中力を切らさず警戒していく。終わるまでは、終わりじゃない」(イェーツ)
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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