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「イェーツがアタックして、差をつけ始めたから、僕はバルベルデを待った。彼がタイムをできるだけ失わずに済むよう、助けにまわったんだ」(キンタナ)
しかし肝心のバルベルデが、「非常に苦しんだ」と語る通り、絶不調だった。総合4位ロペスのために、ペイオ・ビルバオも牽引に手を貸したが、やはりエース本人が「体調不良で空っぽだった」。当然ながら追走スピードを急速に上げることなど不可能で、しかも残り6.5kmでタイミング悪くキンタナがパンクして……。バイク交換後、健気にもキンタナは全力で追い上げると、再び大先輩のために涙ぐましい努力を行った。しかも集団内では、もうひとりのイェーツ、つまりアダムが厳しくライバルたちを監視していた。サイモンとのタイム差は、じわり、じわりと広がっていく一方だった。
なにしろサイモンは毅然と加速を続けた。ピノも積極的に先頭交代を引き受けた。「サイモンから声をかけられたんだ。もしも助けてくれたら、区間勝利は君のものだ、って」とレース後のピノはあっけらかんと答えた。「ピノはすぐに引き受けてくれた。この恩はすぐには忘れないよ!」と、もちろんサイモンも感謝の気持ちを世界中に表明した。
「僕だって勝つためには、後方を突き離す必要があった。だからサイモンのものすごい走りを、僕も利用したのさ。なにより彼はアンドラで暮らし、道を知り尽くしていた。あの山をどう上るべきなのかを、完全に把握していた」(ピノ)
こんなピノが唯一心配していたのが、クライスヴァイクの存在だった。先頭交代に加わらないのは、苦しんでいるからなのか、果たして「ブラフ」なのか……と。実際はぎりぎりの状態だったオランダ人は、残り1kmで脱落した。あとはサイモンが男の約束をきっちり守り、ピノが山頂で2つ目の区間勝利を手に入れるだけでよかった。
「まるで夢のような成功だ。今ブエルタは総合は一切考えず、ただ区間勝利だけを追い求めた。だからコバドンガの勝利で、すでに目的は達成していたんだ。昨日と一昨日はひどい不調に苦しんだ。でも今日は脚の調子を取り戻せたから……思いっきりやってみたくなった。しかも登りはまさしく僕向き。走っていてすごく喜びを感じたよ。この2勝目はまさにボーナス。ケーキの上のさくらんぼだ」(ピノ)
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