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サイクル ロードレース コラム 2018年9月9日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第14ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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最終峠手前で吸収されたクヴィアトコウスキー

最終峠手前で吸収されたミカル・クヴィアトコウスキー

そのモヴィスターが、次に攻撃に転じた。動いたのはナイロ・キンタナだ。しかも勾配が16%、さらには最大17%に跳ね上がる残り2km地点から……立て続けに3度の加速を試みた。3度共に、すぐさまミゲル・アンヘル・ロペスが後輪に飛び乗った。しかもコロンビアの後輩は、ひたすら背中に張り付いているだけで……。

「今日のようなステージでは、自ら危険を冒しにいかねばならない。時には、昨日のように、上手く行く。でも時には、今日のように、空振りに終わってしまうこともある。ロペスは僕との先頭交代に協力してくれなかった」(キンタナ)

「モヴィスターには2人の強いリーダーがいるから、冷静に、コントロールを行う必要があった。キンタナについていきつつも、自分のリズムを保つよう心がけた」(ロペス)

そうこう睨み合っているうちに、ほんの少しだけ勾配が緩み、戦いは一旦リセットされた。強者たちが改めてひとつの塊となり、残り1kmのアーチを、イェーツ、ロペス、アレハンドロ・バルベルデ、ピノ、キンタナ、クライスヴァイク、エンリク・マス、リゴベルト・ウランの8人が一斉にくぐり抜けた。

ここから先は、むき出しのセメントと小砂利の荒れた道路が、フィニッシュまで伸びていた。「今朝坂道のビデオと写真を数枚見ただけ」のイェーツは、初めての坂道に手探り状態のまま、極めて「守備的」に走っていた。

「どこが最も勾配がきついゾーンで、どで勾配が緩むのか、まったく分からなかった。だから、どの時点で力を上げればいいのかも、見当がつかなかった。とにかく冷静に、ひたすら自分のリズムで上り続けて、アタックすべき瞬間の到来を待ち続けた」(イェーツ)

再び勾配が13%近くまで跳ね上がる瞬間を、イェーツは見逃さなかった。残り750mで突如として加速に転じると、そのままじわじわとライバルたちを突き離した。ただでさえ幅の狭い道が、鈴なりの観客のせいでさらに細くなった。

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