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サイクル ロードレース コラム 2018年9月8日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第13ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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マイヨ・ロホ着用のヘスス・エラダ

マイヨ・ロホ着用のヘスス・エラダ

そんな中、ロドリゲスが、背後から着々と距離を縮めてきた。監督から「お前はディーゼルタイプだから、無理にアタックに反応するな。ただ自分のペースを保て」と無線で指示されたバスク人クライマーは、ひたすら一定速度でペダルを回し続けた。4月にティボー・ピノが総合を制したツアー・オブ・アルプスで、山岳賞を持ち帰った若者は、 残り1.2kmで2人をとらえた。

「僕はリズム変化に苦しむタイプなんだ。だからマイカが飛び出した時には、もう負けだ……と考えた。それでも自分のリズムで上り続けているうちに、2人に追いついた。並んだ時に彼ら2人を見たら、ひどく苦しそうな表情をしていた。だから、ほんの少しだけ力を込めて、そして僕は前へ出た。あれはアタックとは呼べないよ。あくまでも自分のリズムを少し上げただけだから」(ロドリゲス)

ラスト1kmのアーチの手前で抜け出してからは、何度となく後ろを振り返った。イヤホンを落とし、無線がまったく聞こえなくなったせいだった。

「でも、どっちみち、もはや無線は聞いてなかった。あとはなにも考えなかった。ただ呼吸し続けて、死んでしまわぬよう気をつけただけ」(ロドリゲス)

マイカも最後の力を振り絞り、残り500mで再加速を切ったが、もはや追いつくことなど不可能だった。今季からプロコンチネンタルチーム登録に切り替えたエウスカディバスクカントリー・ムリアス所属の、すなわち今季から正式なプロ選手となったロドリゲスが、生まれて初めて出場したグランツールで、プロ1勝目をもぎ取った。

もちろん今年初めてブエルタから招待状を受け取ったチームにとってもーー2013年末に消滅したエウスカルテル・エウスカディ以来となる、バスクに基盤を置くチームだーー、初めてのグランツール勝利となった。

「今日もたくさんのバスクファンを見かけた。僕にとっては、新たなエウスカルテル・エウスカディの誕生だよ」(ロドリゲス)

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