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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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正確には標高1965mの山頂へ向かって、しかし海抜3mのオランダ・アメスフォールトで生まれ育ったウィルコ・ケルデルマンも鋭いカウンターアタックをお見舞いした。逃げ集団で最後まで粘ったディラン・トゥーンスに、わずかタッチの差で区間3位=ボーナスタイム4秒はさらい取られてしまうけれど、ロペスとキンタナ、ケルデルマンの3人は、全ての総合ライバルに先んじてフィニッシュラインを越えた。
その3秒後にやはり故郷コロンビアの高地で鍛えられたリゴベルト・ウランが、6秒後にはヴィンチェンツォ・ニバリの代わりに総合エースの重責を任されるヨン・イザギーレが滑り込んだ。
コロンビア勢の動きに一瞬出遅れたサイモン・イェーツも、単独で追走を仕掛け、トリオから9秒遅れでフィニッシュ。一方で「最後は体力がギリギリだった」と告白したバルベルデは、イェーツから15秒遅れで山頂へとたどり着いた。つまりは前日の段階で総合2位バルベルデより14秒遅れの総合4位につけていたサイモンが……、38歳の大ベテランを1秒差で上回ってしまった!
「まさかマイヨ・ロホが取れるなんて考えてもいなかった。予想さえもしていなかったことだよ。正直に言って驚いている。でも嬉しいサプライズだよね。ジャージを着ることが出来て満足しているよ」(サイモン・イェーツ)
ブエルタでは初めての赤シャツだが、この5月のジロではマリア・ローザを13日間着用している。イタリアでは6日目にジャージを獲得すると、そのままとてつもない絶好調さをキープし、区間3勝さえもぎ取った。ところが第18ステージで疲れの影が見え、続く第19ステージでは、ご存知の通り、わずか1日で30分以上もタイムを落としてしまうのだ……。
「たしかに今日ジャージを取れるとは思ってもいなかったけれど、決して『ミス』ではない。予想外ではあったけど、早すぎるとも思っていない。まあ、たしかに、僕のもとにジャージがやってくるとは考えてなかったから、明日の休息日に、この先の総合争いに向けて、チームのみんなと計画を練る必要はあるだろうね」(サイモン・イェーツ)
1回目の休息日、マイヨ・ロホを争う選手たちは、どうやら頭を空っぽにしてのんびりするわけにはいかなくなったようだ。なにしろサイモンのリードは2位バルベルデに対してわずか1秒、3位キンタナに対してもたったの14秒のみ。総合トップ5は17秒差に居並び、トップ10人さえも48秒以内にぎゅうぎゅう詰めの状態だ。山頂で好調さをアピールしたケルデルマンは、首位イェーツから1分50秒遅れ。第6ステージ分断時のメカトラが悔やまれるが、波乱含みの2018年ブエルタは、まだ12日間も残っている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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