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サイクル ロードレース コラム 2018年9月3日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第9ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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マイヨ・ロホに袖を通すサイモン・イェーツ

マイヨ・ロホに袖を通すサイモン・イェーツ

「勾配があまりにもキツいから、きっとモレマに追いつかれるに違いないと考えた。だから体力を温存するために、自分のペースで上ったんだ。まるで練習のような感じでね」(キング)

ただしキングにとっては幸いなことに、そしてモレマにとっては実に不幸ではあったが……そこまで11%近くあった勾配が、ラスト2kmで、途端に「ほぼ平坦」に変わる。苦しみ喘いでいたキングは息を吹き返し、改めてレースモードに切り替えた。再びタイム差はぐんぐんと広がっていった。

勝負が一騎打ちスプリントにもつれ込んだ第4ステージは、最後まで息が抜けなかった。きっとこの日は、ラスト500mは、たっぷりと勝利の喜びを堪能することとができたに違いない。最終的には48秒リードで、キングは区間2勝目を手に入れた。補給禁止距離でチームカーから補給を受け取ったとして、フィニッシュ後に総合タイムに20秒のペナルティが課されたけれど、もちろんこの日の勝利に一切影響なんてなかった。

「1勝目も嬉しかったけれど、2勝目はさらにスペシャルだ。だって僕の1勝目が、決して偶然による産物ではなかったことを証明できたのだから。この先も逃げのチャンスを追い求めていくつもりだよ」(キング)

モレマはまたしても2位に終わった。第5ステージに続く区間2位であり……7年前と同じ2位だった。

残り35kmでついに動き始めたメイン集団は、最終峠へ向けて規模をどんどん小さくしていった。今シーズンのグランツールで幾度となく見られたように、チームスカイが制御を試みた。アスタナやバーレーン・メリダ、サンウェブも積極的に前線へと位置取りした。

山に入ってからはボーラ・ハンスグローエが先頭に立った。ツール山岳賞2回のラファル・マイカの刻む高速テンポに、残り約8km、ついにマイヨ・ロホのモラールが集団から脱落した。ラスト4kmのアーチを抜けると、今度はロットNL・ユンボが強烈な加速を切る番だった。すると大会2日目から3日間レッドジャージを着ていたミカル・クヴィアトコウスキーが、ついていけなくなった。標高はすでに1900mに迫っていた。

そしてミゲル・アンヘル・ロペスが、ラスト1.5km、突如として攻撃に転じた。ナイロ・キンタナがすかさず後輪に飛び乗った。

「彼らコロンビア選手は、きっと標高に慣れていた違いない。標高2000mのフィニッシュで、それが違いを生んだんだと思う」(サイモン・イェーツ)

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