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そして残り2km。ガロパンが力強くアタックを打った。すぐにエラダを捕らえると、そのままためらわず抜き去った。
「そう言えばあの時も、僕はサガンとかクヴィアトコウスキー相手に飛び出したんだよね」(ガロパン)
あの時……つまり2014年ツール第14ステージのガロパンは、残り13.5kmでアタック打った。慌ててサガンとクヴィアトコウスキー(とマイケル・ロジャース)が飛び乗った。しかし残り2.8kmの下りを利用して、ガロパンは再び加速。必死でもがく3人をまんまと突き離したどころか、後ろから猛スピードで追い上げてきた30人強の集団さえも、0秒差で振り払ったのだ!
だからこそボーラ・ハンスグローエは必死の追走を行った。落車で少々体を痛めた総合3位エマヌエル・ブッフマンを気遣いつつも、ラファル・マイカが集団の先頭に立ち、サガンのために全力で牽引を行った。しかし、ぎりぎりまで加速のタイミングを伺い、「ここからならフィニッシュまで逃げ切れる」という強い確信と共に飛び出したガロパンを、もはや捕らえることなど不可能だった。
残り100mで後ろを振り返り、よりいっそう力強くペダルを踏みつけたガロパンは、坂の上で両腕を大きく広げた。つまり4年ぶりのグランツール区間勝利を、得意のやり方で手に入れた。総合では59秒遅れの総合5位につけている。
「すべての自転車選手にとって、グランツールで区間を勝つというのは夢なんだ。特に今シーズンは不運続きだっただけに……喜びは大きいよ。ツールを途中棄権したあと、ブエルタに目標を定めた。区間をこうして1つ勝てたから、つまり計画通り。この先はできる限り総合上位に留まれるよう努力していく。総合トップ10に僕の居場所がないことくらい分かってるさ。でも山岳トレーニングを行って、体重を絞り込んだから、試してみる価値はある。たとえ失敗したところで、僕には失うものなんてたいしてないしね」(ガロパン)
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