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しかし急なダウンヒルを終えて、最終8kmの平地に入る頃には、タイム差は再び1分20秒ほどにまで広がった。グランツール未勝、平均年齢27歳の3人は、結局のところ、フィニッシュラインを越えてもグランツール未勝のままだった。「2人がもう少し協調してくれたら……」とモラールが悔いたのも無理はない。なにしろ残り6.5kmから、前の3人が壮絶なる駆け引きを始めたせいで、両集団のタイム差は急激に縮まっていったからだ。
残り6.5km、真っ先に仕掛けたのはモレマだった。そこから加速と減速、睨み合いと蛇行とが、果てしもなく繰り返された。残り4kmで差は1分を切り、残り1.5kmで30秒を切り、ラスト1kmのアーチをくぐる頃には、もはや15秒しか余裕は残っていなかった。
「自分自身に言い聞かせた。もしも勝ちたいなら、全てを失う覚悟で臨め、って。無線でタイム差は常に知らされていた。でも、そんなものに、注意は払わなかった。ただ目の前のモレマとデマルキの動きだけに集中した。こういった状況では、氷のように冷静な精神を保ち続ける必要があるんだ」(クラーク)
ぎりぎりの均衡を、クラークは上手く保ち続けた。15歳からトラック転戦を始め、ジュニア時代に団体追抜で世界チャンピオンに輝いたのはもちろん、スプリント力と持久力とを要するマディソンに強いオージーは、こんな展開を決して恐れはしなかった。
「最後は僕の前に1人、後ろに1人が来るように、上手くポジションが取れた。おかげでライン直前まで2人の動きから目を離すことなく、状況を完璧にコントロールできた」(クラーク)
最後はパワフルなスプリント一発で、ライバルたちを突き放すと、ライン上で両手を挙げた。後続の3人は8秒差で振り切った。チームの今季を救う大きな1勝を挙げたのはもちろん、クラーク自身にとっては、山岳賞を手にした2012年大会第4ステージ以来となる、6年ぶりの嬉しいステージ優勝だった。
「初めて出場したグランツールで、ステージを勝ってしまったものだから、なんだかすごく簡単なことのように思い込んでしまった。……でも実際はひどく難しいことだった。あれから6年間、勝利を再現しようと繰り返してきたし、厳しい練習も積んできた。ずいぶんと長いことかかってしまったよ!」(クラーク)
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