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サイクル ロードレース コラム 2018年8月29日

ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第4ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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サイモン・イェーツ

サイモン・イェーツ

ここで真っ先に前方へと飛び出したのは、しかし、ロットNLではなかった。サイモン・イェーツだった。5月のジロで区間3勝をもぎ取った策士は、ロットNL がついに3人に減り、わずかにテンポが緩んだ瞬間を見逃さなかった。

「計画なんかしてなかった。でも、絶妙なタイミングを感じ取って、今だ、と思って加速した。そこから自分がどうするつもりなのかも、まるで考えていなかった。反応する選手がいるかな……と思ったりはしたけど」(サイモン・イェーツ)

いや、誰ひとりとして、すぐには反応しなかった。そのままサイモンは独走で山頂へと突き進んだ。ワンテンポ遅れてアレハンドロ・バルベルデが動いたが、今度はライバルたちがまとめて付いてきて、加速は中和された。総合でわずか14秒差につける大ベテランの追走が許されなかった代わりに、エマヌエル・ブッフマンとミゲル・アンヘル・ロペスは監視を掻い潜り、それぞれ1人ずつ集団を抜け出した。

キングから2分48秒遅れで、サイモンはフィニッシュラインを越えた。その2秒後にブッフマンが、さらに17秒後にロペスが山頂へと駆け込んだ。残り数百メートルでついに飛び出したバルベルデは、わずか2秒ながらも、メイン集団に先んじてゴール。そしてクヴィアトコウスキーを含む大多数の総合勢は、区間覇者から3分15秒遅れで、つまりサイモンから27秒遅れで1日を終えた。

「僕にとってはパーフェクトなシナリオだった。逃げを吸収するつもりはなく、ただ総合で好位置にとどまり続けることだけを考えた。そのために体力をできる限り温存した。数々のアタックが見られたけど、僕はひたすら自分のリズムで上り続けた。そして最後には、少なくともあと1日は、マイヨ・ロホで過ごす権利を手に入れた。満足だね」(クヴィアトコフスキー、フィニッシュ地インタビューより)

ブッフマンに総合7秒差、イェーツには10秒差に迫られたが、 クヴィアトコフスキーは3日目のマイヨ・ロホ表彰式を堪能した。大会初の山頂フィニッシュを終え、総合1分以内には、もはや17人しかいなくなった。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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