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「もしかしたらもう少し、せめてラスト1kmまでは待つべきだったのかもしれない。長かった。でも行くしかなかった。向かい風が強く、しかも石畳で、もはや脚はパンパンで……条件は最高とは言えなかったけど挑戦した」(ランパールト、TVインタビューより)
コンコルド広場を単独で抜けて、シャンゼリゼ大通りのロングストレートには、先頭で飛び込んだ。しかし残り250mで、ベルギーチャンピオンの勇敢な企てには終止符が打たれた。
21日間の長き戦いは、4選手がハンドルを投げ合う接戦で締めくくられた。残り200mでジョン・デゲンコルプが真っ先に最前列に出ると、クリストフが真っ先に並び、続いてデマールが競り上がり、さらにはボアッソン・ハーゲンも急速に追い上げてきた。そして欧州チャンピオンジャージをまとうクリストフが、右の拳を空に力強く突き上げた。念願のシャンゼリゼタイトルを手に入れたのはもちろん、2014年の2勝に続く、久しぶりの勝利が嬉しかった。
「もう4年もツールで勝っていなかった。周りから『またいつ勝つの?』って何度も聞かれたし、自分でも『もしかしたらツール2勝のまま僕のキャリアは終わるのかな』って考える時があった。0勝よりはずっといいけど、でも僕はもっともっと欲しかったんだ」(クリストフ、フィニッシュ後インタビューより)
世界チャンピオンのサガンは区間8位で終えた。10ptを手に入れ、最終的な収集ポイント数を477ptにのばした。すなわち自らが2016年に打ち立てたトータルポイント最高記録470ptを塗り替えて、史上最多タイとなる6回目のマイヨ・ヴェール表彰式に臨んだ。
開幕直後から区間3勝に、山岳ステージで連日のポイント収集エスケープ……と例年以上の超人っぷりを発揮していたサガンだが、最終盤は決して簡単ではなかった。第17ステージで「僕は鳥みたいに森を飛んだんだ!」(第18ステージ後インタビューより)と冗談にしなければ済まないほどの大落車を起こした。全身に傷と痛みを抱えながらも、それでもサガンは最後まで走り抜いた。
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